こはる
6月18日に大阪で発生した地震の場合、ニュースなどではこのように報道されていました。
- 18日7寺58分頃、大阪府北部を震源とする地震がありました
- 大阪市北区、大阪・高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の揺れを観測
- この地震による津波はありません
- 震源地は大阪府北部で震源の深さは13キロ
- 地震の規模を示すマグニチュードは6.1と推定されています
ニュースなどでは”震度”という言葉と”地震の規模を示すマグニチュード”という言葉の両方を使って地震の大きさを表していますよね。
ただし、私たちは地震発生した時や緊急地震速報が流れた時にはまず”震度”を確認することがほとんどではないでしょうか?
私は7時58分にはラジオを聴いていたので、大阪で非常に強い揺れがあったと聞いてすぐに”強い揺れって…震度はいくつなの?!”と思いました。
”マグニチュードはどのくらいなのか?”とは思わなかったのです。
震度3の揺れを観測すると、屋内にいるほとんどの人が揺れを感じて中には恐怖感を覚える人もいると言われています。
でも”マグニチュード3”の地震の規模と言われてもすぐにはどの程度の揺れなのか理解できない人も多いはず。
地震の時に発表される震度とマグニチュードはどんなところが違うのでしょうか?
大阪で地震が発生した後、地震に関する知識を取り入れて防災、減災につなげようという意識が高まっています。
震度とマグニチュードの違いをきちんと理解して、いつおきてもおかしくないと言わていれる巨大地震に備えましょう。
もくじ
震度もマグニチュードも地震の大きさを示す言葉!
震度もマグニチュードも地震の大きさを示す言葉です。
震度とマグニチュードのざっくりした違いを簡単に言うと
- 揺れの程度を表す指標
- 地震の規模を表す値
という感じです。
震度とは地震の揺れ具合を示す指標
震度とは、地震の発生源から離れた各地それぞれの土地の揺れ具合を表す言葉です。
震度は0〜7という数値になっているため、震度の数値でどの程度の大きさの地震なのかと判断するという人も多いのではないでしょうか?
震度は各地の揺れを数字化したもの
震度は各地の揺れを数字化したものです。
同じ地震でも震源から近いほど震度が大きく、震源から遠い場所ほど震度が小さくなります。
揺れが観測された数だけ震度が生まれることになります。
18日7寺58分頃に発生した大阪府北部を震源とする地震の場合、
- 大阪市北区、大阪・高槻市、枚方市、茨木市、箕面市で震度6弱の揺れ
- 近畿地方の広い範囲で震度5強や5弱の揺れ
という風に、地震が起こると複数ヶ所の震度が発表されるのですね。
震度はもともと人間の判断で決められていた!
実は、1996年以前の震度は建物の被害状況や気象庁職員の体幹で決められていたということを知っていましたか?
1996年というと今回大きな地震が発生した大阪から西に35kmほど離れた神戸を中心に発生した阪神・淡路大震災の年ですよね?
現在の震度は、震度計による地震波加速度の測定値から計測震度を算出しています。
震度は10段階に分けられる
揺れの強さを表す震度は10段階に分けられています。
ただし、震度10という震度はなく最高震度は7です。
震度0~7までだったら、震度は8段階なのでは?と思いませんか?
震度5と震度6には、震度5弱・震度5強・震度6弱・震度6強という風に揺れの段階が分けられているため震度は10段階になるんです。
なぜ震度5と震度6だけレベルが分けられているかというと、そのきっかけは1996年の阪神淡路大震災です。
阪神淡路大震災の時には同じ震度5や震度6でも被害状況などに大きな差があったため、新たに震度5と6に強弱の区分ができました。
震度の段階と体感で感じる揺れ具合
気象庁で判断している震度は、以下のように設定されています。
- 震度0 体に揺れを感じることはないが地震計には記録される
- 震度1 ほとんどの人が揺れを感じない、感じたとしてもわずかな揺れ
- 震度2 屋内で静かにしている人のほとんどが、揺れを感じる
- 震度3 屋内にいる人はほとんど揺れを感じ歩いていても揺れを感じる場合もある。
- 震度4 ほどんどの人が”地震だ”とはっきり感じる。
- 震度5弱 揺れは確実に感じ恐怖を覚える。つかまらないと怖い
- 震度5強 つかまらないと歩けない。落下物が増えブロック塀などが落ちることも
- 震度6弱 立っていられない。家具が倒れたりガラスが割れることも。
- 震度6強 這わないと動けず体が飛ばされることも。木造建築が倒壊することも
- 震度7 震度階級最高レベルの激しい揺れ。コンクリートの建物が倒れることも。
こちらの動画は、くまモンが起震車に乗って震度7を体感している様子です。
私も起震車に乗車した経験がありますが、震度7の揺れは言葉に表せないほどの激しい揺れと恐怖で起震車だとわかっていてもパニックになりそうな揺れ方でした。
震度階級のうち最も階級の高いのは震度7
震度7の揺れは、地震による揺れの強さを表す指標の一つであり日本において気象庁が定める気象庁震度階級のうち最も階級の高いです。
震度7の揺れを感じた地震は、日本では過去に4回発生しています。
いずれも1995年以降に発生した地震なので、記憶に刻まれている方も多いのではないでしょうか?
- 1995年1月17日5時46分頃 兵庫県南部地震
- 2004年10月23日17時56分頃 新潟県中越地震
- 2011年3月11日14時46分頃 東北地方太平洋沖地震
- 2016年4月14日21時26分頃 熊本地震
- 2016年4月16日1時25分頃 熊本地震
マグニチュードとは地震のエネルギーの大きさを意味する言葉
ニュースなどでマグニチュードが発表される時、マグニチュードという言葉の前に”地震の規模を示す”という言葉が付け加えられていますよね?
その通り、マグニチュードとは地震の揺れ具合とは別に”地震の規模を示す”言葉です。
マグニチュードは、地震のエネルギーの大きさのこと
震度が”その地震でどれだけの揺れを観測したか”ということなのに対し、マグニチュードは地震エネルギーの大きさのことを意味する言葉です。
どのくらい揺れだたかだけでなく、地震がどのくらいのエネルギーでどのくらいの規模のものだったかをマグニチュードという数値で示しているんですね。
マグニチュードという言葉はアメリカの地震学者であるリヒター・スケールという人が考案しました。
マグニチュードの目安
マグニチュードの一般的な目安としては次の通りになります。
- ~M1(マグニチュード 1未満)極微小地震
- M1~M3(マグニチュード 1以上 3未満)微小地震
- M3~M5(マグニチュード 3以上 5未満)小地震
- M5~M7(マグニチュード 5以上 7未満)中地震
- M7~(マグニチュード 7以上)大地震
- M8~(マグニチュード 8以上)巨大地震
日本で発生した規模の大きな地震とマグニチュードの関係
6月18日に大阪で発生した地震はマグニチュードで6.1(暫定値)のため中地震にあてはまりますね。
2年前の2016年4月16日に熊本で発生した震度7の地震(最初の地震から2日目に発生した本震とされる地震)がマグニチュード7.0のため大地震ということになります。
東日本は日本観測史上最大の地震であるとともに巨大地震でもある
2011年3月11日の東日本大震災はマグニチュード9.0のため巨大地震です。
大正関東地震(1923年)のマグニチュード7.9上回る日本観測史上最大の地震であるとともに、世界でもスマトラ島沖地震(2004年)以来の規模の巨大地震。
東日本大震災は1900年以降でも4番目に大きな超巨大地震だったのです。
東日本大震災の地震としてのエネルギーがいかに大きかったかわかりますね。
マグニチュードと震度の関係は?
今回の大阪の地震は震源地は大阪府北部で震源の深さは約10km、最大震度は6弱で地震の規模を示すマグニチュードは6.1(暫定値)と推定されています。
地震の大きさを理解しようとする時
- 最大震度は6弱
- 地震の規模を示すマグニチュードは6.1(暫定値)
と聞くと”あれ?震度とマグニチュードの値って実は近いの?と思うかもしれません。
でも、7年前に発生した東日本大震災の場合は最大震度7なのに対して地震の規模を示すマグニチュードは9.0です。
マグニチュードとは地震の揺れ具合を表す震度とは別で、地震エネルギーの大きさの大きさです。
東日本大震災の場合、揺れ具合を示すことのできる震度の中で最も値の高い”震度7”の揺れであり、地震のエネルギーとしてのマグニチュードは9.0でした。
東日本大震災のマグニチュードの値は日本の観測史上最大規模だったのです。
震度とマグニチュードはなぜ両方発表される?震度とマグニチュードの大きな違いは?
震度とマグニチュードはなぜ両方発表されるのでしょう?
震度とマグニチュードの大きな違いとはなんなのでしょうか?
震度とマグニチュードの大きな違い
- 震度は地域によって値が違う
- マグニチュードはどの地域でも同じ値
ということです。
つまり同じマグニチュードでも、場所や震源の深さで震度は異なるということになります。
例えば今回の大阪の地震の場合もテレビやネットなど画像を用いて伝えられる場合は、地図を出して各地の震度を画面に載せて視覚的に表現しています。
震源地に近ければ近いほど最大で震度6弱の揺れ、震源地周辺が震度5〜4の揺れ、さらに離れると震度3〜2の揺れが発生している様子がわかります。
一方、ラジオなど音声のみの情報で地震の規模を伝える場合は伝えられる情報も限定されてしまいます。
そのため、最大震度とマグニチュードを伝えて地震の規模を表現することが多いのですね。
まとめ
大阪で発生した最大震度6弱、マグニチュード6.1(暫定値)の地震をきっかけに地震への備えについて改めて考えている方も多いと思います。
6月18日朝に大阪府北部で発生した地震による余震活動としては震度3以上の揺れを観測する余震は19日7時52分以降、発生していません。
震度1以上の余震も19日午後に2回、20日午前も2回のみです。
ただし、発生から一週間となる週末にかけては強い揺れや余震に最大限の警戒が必要です。
私たち日本人は、つい地震の規模というと”震度はいくつかのか?”ということが気になりますよね?
震度が揺れの強さを示す値なのに対し、マグニチュードはエネルギーの大きさを示す値です。
東日本大震災のように、震度だけではなくマグニチュードの数値を知るとその地震の規模がいかに巨大なエネルギーだったかということがわかります。
地震はプレートの地球を覆う、大陸の境目で起きることが多いのです。
そのため、大陸の境目の近くにある日本やチリなどは巨大地震に遭遇してしまう可能性がとても強いのです。
世界に対する日本の国土たったのは0.25%です。
その狭い国語に対して、日本で発生するマグニチュード6以上の大きな地震の発生回数は、世界中の地震の1/5を占めるということを知っていましたか?
日本にいる限り、いつどこでどの程度の規模の地震が発生してもおかしくありません。
自分のいるところは大丈夫だろう、と過信せず自分にできる地震への備えをおこなっていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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