書類送検で前科がつく?逮捕で前科は履歴書に書く?会社にバレたら解雇?

万引きしたら その後どうなる


こんにちは。相変わらず刑事ドラマにハマっているこはるです。

こはる

”前科”という言葉は、日常的によく使うことがありますよね?

犯罪の履歴があるという意味ではなく、何か良くないことをやらかしてしまった時に自虐的に”前科がある”といったりもします…(汗)

実は、前科という言葉は法律上の用語ではないということをあなたは知っていましたか?

前科とは、刑事事件の確定判決で有罪判決を受けたことを指す一般的な用語なのです。

前科という言葉で思い浮かぶのが、逮捕。

犯罪を犯して逮捕された人が、有罪判決を受けて刑務所に服役し…その後社会復帰をしようとする。

こんなシーンをドラマで見たことがある人も多いのではないでしょうか?

犯罪を犯して逮捕されてしまった時、”前科”があることは就職活動の履歴書に書かなければならないの?

もしも前科があることを隠して就職した場合、会社に前科があることがバレたら解雇になっちゃうの?

とっても気になりますよね?

今回は、書類送検で前科がつくのかどうか、裁判で有罪判決となった前科は履歴書に書かないと会社にバレたら解雇されるのか…

など、前科にまつわるあれこれをお伝えしていきます!




書類送検されたら前科がついてしまうの?

書類送検 前科

書類送検されたら前科がついてしまうのでしょうか?

まず、前科の意味をきちんと理解しましょう!

前科がつくってどう言うこと?前科がつく流れは?

書類送検 前科

前科は、検察が被疑者を起訴して、被疑者が裁判所で有罪判決を受けた時につきます。

前科は以下のような流れでつくことになります。

  • ①検察庁に捜査書類が送られる。
  • ②検察が被疑者を起訴する決定をする。
  • ③裁判になる
  • ④裁判で有罪判決がつく

前科という言葉は、犯罪を起こしただけでなく、最終的に裁判で有罪判決を受けた場合に使う言葉ということですね。

書類送検の段階は前科とは言わない!

書類送検 前科

書類送検とは事件が起きた時、警察が被疑者の身柄を拘束せず、捜査書類だけを検察庁に送ることです。

書類送検の場合は、捜査書類を検察庁に送ったという段階なので、まだ起訴(検察官が裁判所に対して被疑者の審判を求めること)はされていません。

書類送検された後に起訴になることもあれば、不起訴処分になる場合もあります。

つまり、書類送検の場合はまだ起訴される前の段階なので、書類送検されたことで前科がつくことはありません。

 

書類送検されたことでも前科はつかないなら、書類送検された記録はどこにも残らないってことなの?

そう思うかもしれませんが、実は違うのです。

書類送検された時につくのは前科ではなく”前歴”です。

前科と前歴にはどんな違いがあるのでしょうか?

書類送検されると前歴が残る!前科と前歴はどう違う?

書類送検 前科

前科と良く似たニュアンスで受け取られていることの多い”前歴”という言葉。

あなたは前歴という言葉の意味や、前科と前歴の違いををきちんと説明できますか?

前歴は逮捕されたり書類送検された段階で残る

書類送検 前科

前歴は犯罪をしたと疑われて、被疑者として逮捕されたり書類送検されるとつきます。

つまり、書類送検されると前科がつくのではなく”書類送検されたという前歴”がつくのです。

不起訴処分になる理由は?不起訴になれば前科はつかないが前歴が残る

書類送検 前科

逮捕されたり書類送検されても検察の判断で被疑者を起訴せず、不起訴処分になることもあります。

不起訴になれば前科はつきませんが前歴が残ります。

不起訴となる理由は大きく分けるとこの3つです。

  • 被疑者が犯行に関わっている可能性がないと判断された。
  • 犯行を行ったという可能性はあるが、犯行を立証する証拠が少ない。
  • 被疑者の罪が比較的軽かったり、被疑者が犯罪を犯したことを深く反省している。

不起訴となった場合、前科がつくことはありません。

しかし、逮捕された、書類送検されたという事実は残りますので前歴は付くことになります。

つまり、逮捕された、書類送検された時点で”前歴”はつきますが、まだ”前科”ではありません。

前科と前歴の決定的な違いは?

書類送検 前科

前科がある場合、法律上制限を受ける場合があります。

例えば海外渡航の権限や選挙権及び被選挙権の制限など…

他にも、裁判で有罪判決を受けて禁固以上の前科がついてい場合は次の職業に就くことができないのです。

  • 弁護士
  • 弁理士
  • 教員

それに対して、前歴には職業の制限などの制約がないのが前科と前歴の大きな違いですね。

 

事件の経緯などをニュースなどで聞いていると良く聞く言葉のひとつに”略式起訴”という言葉があります。

略式起訴?略式ということは普通の起訴よりも簡略的な流れなのでしょうか?

略式起訴は普通の起訴とはどう違うのでしょう?

また、略式起訴になった場合も前科になってしまうのでしょうか?




略式起訴(罰金刑)の場合も前科になるの?

書類送検 前科

略式起訴とは、一言でざっくり説明すると罰金刑のことです。

結論から言うと、略式起訴、罰金刑になった場合は前科がつきます。

略式起訴は前科がつくことになる

書類送検 前科

略式起訴(略式罰金)とは、被疑者が犯罪を犯したという事実を認めていて、量刑として罰金が相当である場合に被疑者の同意のもとにとられる手続きのことです。

検察官は罰金の額を決めて起訴します。

そして、起訴と同時に刑罰が決まります。

罰金刑が決まれば被疑者は罰金を支払うという流れですが、なぜ前科ということになるのでしょうか?

略式起訴は、”略式”とはいえ有罪判決を受けていることになります。

したがって略式起訴の場合は前科がつきます。

正式裁判による刑罰と同じように、略式起訴、罰金刑の場合でも前科はつくのですね。

 

履歴書を書いたことがある方はわかるかもしれませんが、履歴書に賞罰欄がもうけられている場合がありますよね?

前科がついている場合には、就職活動などの場合に履歴書にそのことを偽りなく記載しなければいけないのでしょうか…?

いったい何が賞罰の罰にあたるのか、前科は罰の欄に書くべきなのか…前歴なら書かなくていいのか…気になりますよね~?

逮捕歴や前科がある場合は履歴書に書くべき?

書類送検 前科

履歴書だけではなく、企業の採用試験時や面接時に記入させられるエントリーシートにも賞罰の欄が設けられている場合があります。

有罪判決を受けた前科歴や過去の犯罪歴はこの賞罰欄に記載することになるのでしょうか?

履歴書に賞罰の欄があれば、そこに前科を記載しなければならない

書類送検 前科

例えば、こんな場合には暦書やエントリーシートに前科を記載しなければなりません。

  • 雇い主が履歴書の規格を指定していてその指定された履歴書に賞罰の欄が設けてある。
  • 採用面接時のエントリーシートに賞罰の欄が設けてある

雇い主から賞罰の有無を求められているのなら、前科があれば正直に偽りなく前科を記載しなければなりません。

その理由は雇い主が記載を求める履歴書やエントリーシートに賞罰の欄が設けてあるということは、雇い主側の採用基準に犯罪歴が含まれているからです。

そのため、履歴書やエントリーシートに賞罰の欄がある場合は雇い主に対して前科があることを回答しなければなりません。

正しい履歴書の作成方法についてはこちらの動画(4分33秒)がとてもわかりやすいので就職、転職活動の参考にしてみてくださいね。

履歴書に賞罰の欄がなければ、前科を記載する必要もなく、自分から申告しなくても良い

書類送検 前科

雇い主が指定する履歴書やエントリーシートに賞罰の欄が設けられてない場合には、過去の犯罪歴や前科について記載する必要はありません。

また、面接時に聞かれるようなことがない限り、過去の犯罪歴や前科についても雇い主に伝えなくても良いです。

つまり、雇い主から賞罰の有無を聞かれていなければ過去の犯罪歴や前科は自分から申告しなくても良いということですね。

履歴書やエントリーシートの賞罰欄に書かなくてもいい犯罪歴は?

書類送検 前科

実は、履歴書やエントリーシートの賞罰欄に書かなくてもいい犯罪歴があります。

以下のような場合は、履歴書やエントリーシートの賞罰欄に記載する必要はありません。

  • 未成年のときの犯罪歴
  • 有罪が確定しているわけではない裁判中の事件
  • 起訴猶予になった事件

逮捕されたり書類送検となった場合も不起訴処分になっていれば有罪判決は受けていません。

有罪判決を受けていいなければ前科でなく前歴になるため、履歴書やエントリーシートの賞罰欄に書く必要はありません。

 

履歴書やエントリーシートで雇い主から賞罰の有無を問われている場合、正直に前科を記載しなければなりません…

ということは…雇い主に賞罰の有無を問われているのに前科があることを隠したまま採用されて働いてしまったら…

前科がバレたら解雇になってしまうこともあり得るということでしょうか?




前科が会社にバレたら解雇になる可能性はある?

書類送検 前科

もしも私に前科があったら…

履歴書やエントリーシートに”賞罰”の欄があった時書くのをかなりためらってしまうと思います…

もしも、前科を隠して採用されたことが後で会社にバレてしまったら、会社から解雇されたりするものなのでしょうか

賞罰欄に前科を書かず採用されれば、懲戒解雇の理由となるケースもある

書類送検 前科

会社は人を雇用する時の採用の基準として労働力があるかどうかという判断をします。

前科の有無は、その人を雇い入れるうえで重要な判断材料となることが想定されます。

その判断に大きく影響するようなことを詐称することは許されません。

入社時の経歴詐称は最悪の場合懲戒解雇理由になることもあります。

前科が会社にバレたら100%解雇されてしまうの?

書類送検 前科

前科があるにもかかわらず賞罰の欄にその犯罪歴を記載せず採用された場合は100%解雇されても仕方がない…ということでしょうか?

実は、必ずしも前科という経歴を詐称したら会社はその人を解雇するというわけではないようです。

前科のあった人を採用後に相当期間にわたって勤務した場合には経歴詐称という点をリカバリーできるケースもあります。

つまり、入社時に前科という経歴を隠していた言葉バレても、採用後に真面目に働いたり会社の業績に貢献したりすれば解雇に至らない場合もあるということですね。

書類送検で前科がつく?逮捕で前科は履歴書に書く?会社にバレたら解雇?まとめ

書類送検 前科

一度でも犯罪を犯してしまったら、その後逮捕されず書類送検になっても、または起訴されず不起訴処分になっても全て”前科”になると思っている方は意外と多いのではないのでしょうか?

私も友人に聞いてみたのですが、友人は前科は単なる犯罪の履歴だと思っていたようです。

実際には書類送検の段階では前科ではなく前歴だということがわかりましたね。

また、前科がある場合雇い主から求められている場合は、前科という経歴を詐称せず履歴書に記載する必要があります。

前科という言葉の意味をきちんと理解できていればニュースや刑事ドラマや推理小説などに対する理解もより深まりそうですね!

最後までお読みいただきありがとうざいました。




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