ベイリー(ファシリティドッグ)の引退後や後任犬は?セラピードッグとの違いは何?


特定非営利活動法人シャイン・オン・キッズが派遣している、ファシリティドッグのベイリーの引退セレモニーが行われましたね。

ファシリティドッグとは、病院などに常駐して入院中の患者その家族に安らぎを与える役割を担う犬のこと。

ベイリーは“名誉ファシリティドッグ”として病院内ボランティア団体での活動に移行し、

10歳の誕生日を機に徐々に病棟業務を後任犬のアニー(2歳のメス)に引き継いでいるとのことです。

ニュースなどでファシリティドッグベイリーの引退を知った方も多いのではないでしょうか?

私ももうかなり長い間犬を飼っているのですが・・

恥ずかしながらファシリティドッグという言葉を知りませんでした。

神奈川県立こども医療センターに着任し、病院スタッフの一員として

ハンドラー森田優子さんと一緒に大勢の子どもたちを笑顔にしてきたベイリー。

ニュースでファシリティドッグのベイリーの引退式を見て涙があふれました・・

ベイリー、本当にお疲れさまでした。

ファシリティドッグという言葉を、はじめて聞いた方も多いのではないでしょか?

ファシリティドッグとセラピードッグとはどう違うのでしょう?

ベイリー引退後にファシリティドッグとして活動する後任の犬(メスのアニー2歳)についてもお伝えします。




ファシリティドッグとは何?セラピードッグとの違いは?

人間に癒しを与える存在として活躍している犬と聞くと、セラピードッグという存在を思い浮かべる人も多いと思います。

実は私も、ファシリティドッグってセラピードッグのこと??と思い込んでいました。

ファシリティドッグとセラピードッグには大きな4つの違いがあります。

ファシリティドッグとセラピードッグの大きな違い

  • ①ファシリティドッグは、1つの病院に毎日出勤する常勤のフルタイムワーカー
  • ②セラピードッグは基本的なしつけを受けた家庭犬であることがほとんどなのに対して、ファシリティドッグは専門的なトレーニングを受けた使役犬
  • ③セラピードッグはハンドラー=飼い主の場合が多いのに対してファシリティドッグのハンドラーは医療従事者。/li>
  • ④セラピードッグの役割は人を癒すことが目的なのに対して、ファシリティドッグは癒しに限らず、医療行為に関わる部分に踏み込こんでいる。

ベイリーの場合、神奈川県立こども医療センターに常勤のファシリティドッグとして努めてきました。

ベイリーのハンドラーさんは、森田優子という女性で、臨床経験のある看護師(医療従事者)でもあります。

そして、ファシリティドッグと共に専門的なトレーニングを受けています。

セラピードッグの役割は人を癒すことを目的とした「動物介在活動」

ファシリティドッグの役割は癒しだけではなく、医療行為に関わる部分に踏み込む「動物介在療法」であることも大きな違いですね。

セラピードッグとは?

セラピードッグは飼い主さんと一緒にいろいろな施設(病院など)を回る犬のことです。

全国の高齢者施設や病院、心身障がい者施設、児童施設、教育の現場、刑務所、被災地への訪問活動など、幅広く活動しています。

触れ合いや交流を通じて病気やケガまたは精神的な痛手を受けた人の不安を減らし気力を高め心と体を癒す働きをする高度な訓練を受けた犬たちです。

セラピードッグ達が患者さんの心身の状態と向き合い、リハビリに寄り添うことで記憶を取り戻したり、動かなかった手や足が動くようになる効果があります

セラピー=癒しという意味ですね。

ファシリティドッグとは?

ファシリティドッグは一ヵ所の施設(病院)に常勤です。

ファシリティドッグは活動のための専門的な訓練を受け、ハンドラーさんとペアになっています。

ベイリーのハンドラーさんは森田優子さんというとても聡明で優しそうな女性でしたね。

ハンドラーさんである森田優子さんは臨床経験のある看護師さんです。

ファシリティドッグは病気と闘っている子ども達の入院している病院に常勤で勤務します。

子供たちのそばに寄り添って主にメンタル面のケアというお仕事を務めます。

ファシリティドッグは、辛い治療等でストレスを抱えたり病と闘う子供たちにとってとても大きな心の支えになっています。

ファシリティドッグは病院に常勤しているので、いつもそばにいてくれるという安心感があるのですね。

私がテレビでみた男の子は、

幼いながらも病気と闘っていましたがベイリーが登場したことによって

「ベイリーにかっこ悪いところを見せられない」といってつらい治療に耐え手術に向かいました。

その後病状が回復し元気な中学生になっていました。

「ベイリーに会いたいから(一緒にいたいから)そろそろ入院したいんだけど」とお母さんに冗談を言えるほどになっていました。

彼がベイリーを信頼し、ベイリーの存在が彼にとってどんなに大きな支えになったことが良くわかるエピソードですね。

病院は、人間にとってはもちろん犬にとってもストレスの多い環境です。

その環境に耐えられるファシリティドッグを育てるには、信頼性の高い犬を選び出す必要があります。

血統や気質も重要になってきますね。

ファシリティドッグになるためには、子犬の頃から適性を厳しく検査し、専門のトレーニングをして訓練する必要があります。

ただし、ファシリティドッグ専門の訓練所はまだ日本になくベイリーはアメリカの専門施設で訓練を受けてきたようです。

ベイリー(ファシリティドッグ)の引退後や後任犬は?

ベイリーはオーストラリア生まれ。

アメリカのハワイ州でファシリティドッグの訓練を受けたあと来日。

静岡市の県立こども病院で、日本初のファシリティドッグとして活動を開始しました。

ベイリーがこれまでに関わった子どもは延べ2万3千人にものぼります。

ベイリーはオスのゴールデンレトリバー。

すでに10歳と高齢のため10月16日にファシリティドッグの活動を引退しました。

犬の10歳というとかなり高齢の部類に入りますね。

人間でいうと75歳くらいです。

犬は10歳を目安に身体機能の低下が顕著になるとされています。

引退後はハンドラーの森田優子さんと共に暮らしながら、

体力的に無理ない範囲で「ボランティア」として病院内の図書館などで子供たちと触れ合うとのことです。

ベイリーは10歳の誕生日を機に、徐々に病棟業務を後任犬のアニー(2歳・メス)に引き継ついでいるとのことです。

アニーは日本で初めての、メスのファシリティドッグです。

2017年9月に神奈川県立こども医療センターに着任。

着任後わずか1か月で職場にも馴染み、ゴロンと横になってみんなにお腹を見せる場面も増えてきたとのことです。

普段はやんちゃなアニー。

仕事中は先輩ベイリーを見習い落ち着いて仕事をこなしているようです。

人に喜びを感じてもらうことにモチベーションを見いだせるようで、ファシリティドッグとしての才能が十分に感じられるとのこと。

スタッフの育成が問題となる医療現場ですが、アニーのおかげで向こう8年は安泰ですと、その働きぶりに病院長も太鼓判!

ベイリーの後任のファシリティドッグ、アニーもとっても優秀なんですね。

ベイリーも安心してアニーに後任を任せられたでしょう。

ベイリー、本当にお疲れさまでした。

ベイリー(ファシリティドッグ)の引退後や後任犬アニーとは?セラピードッグとの違いは何?まとめ

病気と闘う子どもを元気づけるファシリティドッグとして県立こども医療センターで活躍してきた「ベイリー」

引退セレモニーには多くの人が集まり、ベイリーに励まされ勇気をもらってきたことの感謝の気持ちを伝えたとのことです。

引退は高齢のため。

今後も県立こども医療センターに残るものの稼働時間が短く、体力的負担が少ない仕事に就くそうです。

後任はベイリーと同じく優秀で病院スタッフからも信頼の厚い日本初のメスのファシリティドッグアニーです。

ベイリーの存在で、ファシリティドッグという犬がいることをはじめて知った方も多いと思います。

日本にはまだわずかしかいないファシリティドッグ。

一頭あたりの養成に900万ほど掛かることもあり、まだまだ日本では普及が困難であるともいわれています。

ファシリティドッグの活動や存在がもっと広く知られようになってほしいな、と思います。

ベイリー今まで本当にお疲れさまでした。




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