こはる
2018年6月18日午前7時58分ごろ大阪で地震が発生しました。
震度は最大で震度6弱で震源地は大阪府北部で震源の深さは13km、マグネチュード6.1と推定されています。
地震が多く発生している日本という国の中でも、比較的大きな規模の地震が少ないといわれている大阪。
6月18日に大阪で発生した地震は直下型地震のため地震の規模に対して揺れが大きいという特徴があります。
大阪での地震の被害の様子を見て”震度6弱ってこんなに大きな規模の地震なんだ…”と驚いた人も多いはず。
実は気象庁が大阪で地震観測を始めてから、大阪で震度6弱を観測したのは6月18日の地震が初めてのことだったのです。
大阪ではじめに地震があったのが6月18日7時58分。
大阪での地震発生の前後に”地震雲”が出ていたとSNSなどで多くツイートされ話題になっています。
SNSなどネット上で”地震雲”は大きな地震の前兆?といわれていますが地震雲という雲は存在するのでしょうか?
また、地震雲が地震の前兆であるという証拠や信憑性はあるのか気になりますよね?
最初の地震が発生してからすでに72時間(3日)という時間が経過した大阪ですが、20日を境に余震とみられる揺れも減ってきているようです。
大阪での地震は今後いつまで余震とみられる揺れが続くのでしょう?
もくじ
地震雲って何?地震が発生する前に現れる雲って本当?
あなたは、地震雲という言葉を知っていますか?
SNSやネット上ではこの”地震雲”が大きな地震の発生する前兆?といわれているんだとか…!
SNSをみてみると”地震雲を見た!地震の前兆でないといいけど…”といったような書き込みを目にします。
地震雲=地震が発生する前に現れる雲と捉えられているようなのですが、地震雲って本当にあるのでしょうか?
地震雲を気象庁は否定、科学的に実証されておらず証拠や信憑性もない
地震に関する様々な情報を発表する気象庁は、地震の前兆と言われている地震雲に対してどのような見解を示しているのでしょう?
地震雲が地震の前兆だという証拠や信憑性はあるのでしょうか?
気象庁の発表では、地震の前兆となる雲は実在しない
地震雲が本当にあるかどうかについては、気象庁がハッキリと”そのような雲は実在しない”といっています。
地震の前兆とされる雲が科学的に実証されたという証拠もなく信憑性は限りなくないに等しいようです。
地震雲は、気象学などの専門的な観点からすると地震とは全く無関係の雲であるということです。
地震雲が大阪の地震の前兆である可能性は、科学的な観点からするとかなり低いようですね…
”地震雲”という言葉はなぜSNSで良く使われているの?
地震の前兆かもしれないとされる”地震雲”は気象庁の見解でも、科学的根拠からみても実在しない雲。
”地震雲”という言葉はなぜSNSなどで良く使われているのでしょう?
地震雲という言葉の背景には恐ろしい地震を避けたいという気持ちがある?
なぜ”地震雲”というキーワードが生まれたかは、人々の恐ろしい地震を避けたいという気持ちが背景にあるようです。
例えば昔だと”地震の前にはナマズが暴れる”なんていわれていたことを知っていますか?
- 地震=人間の力で立ち向かえない自然の脅威
- 地震=地震の前には必ず何か前兆があるはずだ
地震雲は、地震が怖くて恐ろしいという気持ちから生まれた言葉なのかもしれませんね。
地震雲の本当の正体は航跡雲?
地震雲をネットで画像検索してみると、いくつかの線のような形が並んだ雲の画像が出てきます。
実は、SNS場などで”地震雲”と呼ばれている雲の正体は”航跡雲”が多いということを知っていましたか?
航跡雲は飛行機などによって作られる雲のこと。
実は、航跡雲偏西風などの影響によって非常に多く見られる雲なのです。
つまり、航跡雲が空に発生している時にたまたま地震が発生しているというだけのようなのです。
地震雲と呼ばれている雲の特徴は?
例えばインスタグラムで”地震雲”と検索すると、とても多くのの雲の写真が投稿されていることがわかります。
地震雲の写真をSNSなどに投稿している方はどんな雲を”地震雲”だと判断しているのでしょう?
地震雲の特徴は、航跡雲の特徴と良く似ている?
地震雲と言われる雲の特徴は、
- 長い時間、形を変えず消えない雲
- 発生した位置から風に流されにくい雲
- 高度が低い位置に発生することが多い雲
などがあります。
地震雲の特徴は、航跡雲の特徴と良く似ているようですね。
SNSに投稿されている地震雲!画像が拡散されている
ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSを中心に”地震雲”の画像は拡散されていっています。
地震雲の画像の中には、大阪で最初に地震が発生した6月18日以前の画像も!
6月17日に撮影された地震雲の画像
こちらは6月17日にツイッターに投稿された”地震雲”の画像。
リツイートされて拡散されています。
これは地震雲っぽいな pic.twitter.com/5kKxXZvd4o
— Yokosuka line@2018/06/23ホリ快ビューやまなし乗車 (@soutetutekkenn) 2018年6月17日
6月15日に撮影された地震雲の画像
こちらは6月15日にツイッターに投稿された”地震雲”の画像。
地震雲なんやろうか?2、3日気を付けよう❗ pic.twitter.com/XBZZyJbItN
— ぽんすけ (@waon5715) 2018年6月15日
雲研究者、気象庁気象研究所研究官のツイート
地震雲は、地震の前兆だという証拠も根拠も信憑性もないのですが…
多くの地震雲の画像が拡散されているので、地震雲はやっぱり本当に地震の前兆じゃないかと気になってしまいますね。
でも、実際に気象庁で雲の研究をされている方がこんなツイートをしています。
やはり、雲の状態から地震の影響等を判断するのは不可能だということなのですね。
「地震雲」を不安に思われる方が多くいらっしゃるようですが,雲は地震の前兆にはなりません.巷で「地震雲」と呼ばれることの多い雲は全て気象学で説明できる子たちで,雲の状態から地震の影響等を判断するのは不可能なのです.雲は愛でつつ,地震には日頃から備えましょう.https://t.co/GbAxOvsSIg pic.twitter.com/VUaeXUUolh
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2018年6月18日
”地震雲”が話題になっているのは大阪の地震の余震が多いから?
6月18日朝に震度6弱の揺れを観測する地震が起きた大阪府北部では発生から2日後の20日の時点でも余震とみられる地震が発生しています。
気象庁は今後も激しい揺れを伴う地震に十分注意するよう呼びかけています。
気象庁の発表によると、18日朝の最初の地震発生後〜2日後の20日午前6寺までに余震とみられる地震は35回も発生しています。
内訳は…
- 震度4 1回
- 震度3 3回
- 震度2 11回
- 震度1 20回
今回の大阪の地震は発生後2日間の間に余震とみられる地震がかなり多く発生しています。
大阪の地震の余震は間隔が短く回数が多い特徴があった
大阪で6月18日朝に発生した地震の余震と見られる揺れは、日付が変わって19日0時31分→4時53分→7時52分と早朝にかけて3回発生しています。
朝すでに大きな揺れを体感していることで地震の揺れに対してとても過敏になっていて、余震の回数をより多く感じる傾向もあるようです。
余震と見られる揺れの間隔が短く、回数もおおき18〜19日にかけて不安な気持ちが高まり”地震雲”に関しても敏感になっていたのかもしれませんね。
大阪の地震は6月19日以降余震の回数が減っている
6月18日朝に大阪府北部で発生した地震の余震活動としては、震度3以上の揺れを観測する余震は19日7時52分以降発生していません。
震度1以上の余震も19日午後に2回、20日午前も2回のみの発生です。
ただし、まだ地震に対して安心しないでください。
発生から一週間となる週末にかけては強い揺れや余震に最大限の警戒が必要です。
地震雲は大阪地震の前兆って本当?証拠や信憑性は?大阪で余震はいつまで続く?まとめ
SNSなどで画像が拡散している”地震雲”に対して地震の前兆ではないかと不安を抱いている人も多いと思います。
気象庁の発表によると地震雲が地震の前兆だという科学的根拠はなく、雲は地震の前兆にはなりません。
雲の状態から地震の影響等を判断するのは不可能なのだということがわかりましたね。
引き続き余震に最大限の警戒をしながら、大阪の地震が一刻も早く終息に向かってくれることを祈りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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