こはる
2018年6月18日7時58分頃、大阪府北部を震源とした最大震度6弱の地震が発生しました。
私のいとこは、震源地からほど近い大阪府吹田市の自宅で被災しました。
大阪の地震の揺れは、”突然地鳴りのようなガタガタする音がしたと思ったら激しい縦揺れが30~40秒間続いだ”のだそう。
そしてあまりの地震の揺れの大きさに南海トラフ(地震)が来たかと思ったのだそう。
6月18日の朝に発生した大阪の地震は、地震の規模を表すマグニチュードは暫定値で6.1。
もちろん人は立っていることができず、実際に大阪では固定していない重い家具の多くが倒れ、ブロック塀や壁のタイルが落下しビルのガラスが割れていました。
大阪の地震は被害も大きく、南海トラフ巨大地震との関連性や影響はあるのか不安になっている方も多いと思います。
6月18日に大阪で最初の地震が発生してから72時間以内(20日までに)余震とみられる揺れがすでに35回も発生しているので余計に不安が募ります。
大阪の地震は南海トラフ巨大地震の前兆?なのでしょうか?
大阪で発生した地震と南海トラフ地震はどのように違うのでしょう?
大阪で発生した地震と南海トラフ地震は関係あがあるのでしょうか?
もくじ
大阪地震は南海トラフ地震の前兆なの?
大阪地震は南海トラフ巨大地震の前兆なの?
6月18日に大阪で最大震度6弱を観測した地震が発生した後、南海トラフ巨大地震の前兆ではないかと不安の中で過ごされている方も多いと思います。
まず、大阪地震が南海トラフ巨大地震の前兆なのかどうかのハッキリした答えが欲しいですよね。
南海トラフ巨大地震とは?どんな被害が予想されるの?
南海トラフ巨大地震は、静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く深さ約4千メートルの海底のくぼみである”南海トラフ”で想定される地震。
トラフ沿いの太平洋沿岸を強い揺れと津波が襲い、最悪の場合死者が約32万人に上ると見積もられている超巨大地震です。
32万人という数字は、東京の中心である新宿区や沖縄の県庁所在地である那覇市の人口とほぼ同じ。
具体的な数値を知ると、南海トラフ巨大地震がどれほどの被害をもたらすかがわかります。
大阪地震は南海トラフ地震の前兆なのかどうかの答えは出ていない
実は、南海トラフ巨大地震の前兆なのかどうかは地震の専門家の間でも意見が別れています。
長年地震研究を行なっている専門家でも意見が別れているということは…
地震をハッキリと予測するということはかなり難しいということなんですね。
大阪の地震は南海トラフの前兆?気象庁の発表は?
気象庁は、大阪地震と南海トラフにはなんらかの関わり合いや影響があると発表しているのでしょうか?
気象庁は、6月18日に発生した大阪地震は南海トラフ地震との影響は考えにくいとすでに発表しています。
大阪の地震は、想定外の地域で発生した地震?
実は、大阪の地震の活断層である有馬〜高槻断層帯は”今後30年以内にマグニチュード7.5程度の地震が起きる確率を0%〜0.03%%未満”と評価されていました。
0%〜0.03%%未満…って…要するに限りなくゼロですよね。
しかし今回大阪で発生したのはマグニチュード6.1の地震。
地震をハッキリと予測するということはかなり難しいということが改めて良くわかります。
気象庁は南海トラフ地震への影響は”規模と場所から現時点では考えづらい”と発表
気象庁は近い将来に発生が予測される南海トラフ地震への影響は”規模と場所から現時点では考えづらい”としています。
ただし、地震津波監視課はマグニチュード6程度の地震は日本全国いつでもどこでも発生しうるとも発表しています。
今回の大阪の地震の活断層と、1995年の阪神淡路大震災の原因となった活断層とは距離などから関係がないとみられるのだそう。
気象庁は、大阪の地震で揺れが強かった地域では今後約1週間は最大震度6弱程度の余震とみられる地震に注意が必要と呼びかけています。
大阪の地震と南海トラフ地震は地震のメカニズムが違う
大きな地震が発生した時に、
- 直下型地震
- 海溝型地震
という言葉を聞いたことがありませんか?
この2つの地震のメカニズムをわかりやすくいうと、
- 人が住んでいる土地の真下で発生するのが直下型地震
- 海底にあるプレートの境界で発生するのが海溝型地震
ということになります。
実は、大阪地震と南海トラフ地震は地震のメカニズムという点で異なる地震なのです。
大阪の地震は直下型地震
今回大阪で発生した地震は、人が住んでいる土地の真下で発生した直下型地震です。
直下型地震とはどんな仕組みで発生するのか、どんな特徴があるのかをくわしくみてみましょう。
直下型地震(大阪の地震)は活断層が動くことで発生する
”活断層”という言葉を聞いたことがありますか?
今回大阪で発生した地震の震源地周辺には3つの大きな断層帯があります。
直下型地震は、地下にある活断層が動くことで発生します。
活断層の部分には割れ目があります。
大きなエネルギーで活断層の割れ目が壊れたりズレたりする衝撃で発生する揺れが直下型地震です。
直下型地震は人の住む場所の真下で発生する縦揺れ
直下型地震は、まさに私たちの生活しているエリアの真下(直下)で発生するのです。
自分のいる真下からドーンと突き上げるように縦に揺れるのが特徴です。
6月18日の大阪での地震の被害の様子を見て”震度6弱って、こんなに大きな規模の地震なんだ…”と驚いた人も多いはず。
直下型地震は地上近くの浅いところで発生するという特徴を持ち、地震の規模に対して揺れが大きくなるのです。
直下型地震である大阪の地震は、震源が浅い
直下型地震は震源が浅いという特徴があります。
今回の大阪の地震は、震源の深さは13kmと発表されています。
直下型地震の場合、緊急地震速報が間に合わない場合も
震源が浅いということは、地震の発生がとても短いということ。
そのため、直下型地震の場合は緊急地震速報が間に合わないというケースもあります。
直下型地震は、内陸部にある活断層で発生するため津波は発生しないことが多いです。
日本で発生した直下型地震
日本で発生した直下型地震には次の地震があります。
- 阪神・淡路大震災
- 新潟県中越地震
- 熊本地震
南海トラフ巨大地震は海溝型地震
6月18日に大阪で発生した地震が直下型地震なのに対して、南海トラフ巨大地震は海溝型の地震です。
海底にあるプレートの境界で発生する海溝型地震とははどんな仕組みで発生するのでしょう?
海溝型地震にはどんな特徴があるのかをくわしくみてみましょう。
海溝型地震は、海底にあるプレートの境界で発生する地震
海溝型地震は、海底にあるプレートの境界で発生するという仕組みを持つ地震です。
海溝型地震は、海のプレートと陸のプレートとが接する海溝で、海のプレートの方が陸のプレートを下に引きずり込もうとします。
陸のプレートは、やがてその歪みに耐えられなくなります。
そして、陸のプレートが跳ね上がることで地震が発生します。
地震発生のメカニズムから、海溝型地震は短い周期で同じパターンを繰り返し発生することがわかっています。
海溝型地震は長くゆっくりした横揺れが特徴
海溝型地震の揺れ方は、初めは小さな横揺れから発生します。
海溝型地震は地震の揺れが発生している時間も長く、ゆっくりとした大きな横揺れが長く続くという特徴を持っています。
海溝型地震は、震源が深い
海溝型地震は、震源が深いという特徴があります。
東日本大震災は震源が地下24キロと中程度の深さでした。
しかし地震の規模が日本の地震観測史上最大レベルだったためとても広範囲で強い揺れを観測しました。
海溝型地震の場合は、大規模な津波が発生する恐れがある
海溝型地震は、陸のプレートの跳ね返りで海水も跳ね返るため大規模な津波が発生することがあります。
例えば、2011年の東日本大震災などは典型的な海溝型地震です。
海溝型地震の恐ろしさとは?
東日本大震災の時の地震を思い出してみてください。
不気味なほど地震の揺れの時間が長かったはずです。
海溝型地震は
- 震源が深い
- 地震の規模が大きい(東日本大震災はマグニチュード9.0)
- 横揺れがゆっくりと長く続く
という特徴を持つため、津波などの被害が甚大になります。
日本で発生した海溝型地震
日本で発生した海溝型地震には次の地震があります。
- 東日本大震災
- 関東大震災
南海トラフ巨大地震の確率が引き上げられている!
いつか発生すると言われ続けてもう何年も経過している南海トラフ巨大地震のことはつい忘れそうになっていませんか?
今回の大阪の地震で、南海トラフの存在をもう一度思い出した方も多いのでは?
私は、学生時代のほとんどを静岡県で育ったので小学校の頃からずっと”地震は明日やってきてもおかしくない”と言われて育ちました。
思春期の頃には地震に対して怖がる友達同士でナーバスになっていたことも…
また、私の叔父は35年前に県外の叔母と結婚する時”静岡県は地震が怖いからダメ”と反対されたのだとか…
南海トラフが発生する確率は70〜80%
実は…2018年1月に南海トラフ巨大地震の確率が引き上げらていたのです。
あなたは、南海トラフ巨大地震の確率が1ヶ月にどの程度引き上げられたかを知っていますか?
実は、30年以内に南海トラフ巨大地震が発生する確率は2018年以前は70%程度とされていました。
しかし、2018年1月に南海トラフ巨大地震の確率が引き上げられ70〜80%になったのです。
今アラサーの私が60歳になるまでに約8割の可能性で南海トラフが発生する可能性が…
南海トラフ巨大地震が発生するとても高い確率を知ると、地震に対する備えについて改めて意識させられますね。
南海トラフ巨大地震の周期は?
東南海、南海地震は、過去におおむね100~150年の間隔で発生しています。
1946年に発生した昭和南海地震は、四国の沖から紀伊半島沖にかけての沿岸部を含んだ南海トラフ沿いの地域を震源域として発生した地震です。
徳島市、高知市などで震度5が観測されました。
昭和南海地震の被害は中部地方から九州地方まで及び、死者1330人のほか家屋の全壊や流出などです。
津波は、房総半島から九州に至る沿岸をおそい特に徳島県、高知県沿岸における津波高さは6mまで達しました、
南海トラフ沿いの地域を震源域として発生した昭和南海地震から2018年ですでに72年が経っています。
地震の周期という視点で見ても、いつ南海トラフ巨大地震が発生してもおかしくないのですね。
大阪の地震は南海トラフの前兆?地震発生のメカニズムの違いや関連性や影響は?まとめ
大阪の地震が南海トラフ地震の前兆かどうかは、現時点ではまだハッキリとわからないという答えしか導き出すことができませんでした。
地震の関係性を証明するには、あらゆる膨大なデータが必要とされています。
地震についての研究データが100%確かなものだという保証もありません。
地震がいつどこで、どの程度の規模で発生するのかというのは最終的にはやはり可能性という言葉や確率で示すしかないのですね…
日本にいる限り、いつどこで巨大地震が発生するかは本当にわかりません。
数分後に地震が発生している可能性だってあるのです。
今から自分にできる地震への備えを改めて考え、自分は大丈夫と過信しないことが必要だと言えますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメントを残す