こはる
私の住んでいた東急沿線は、どこに行くにも渋谷を通過しなければいけない路線。
買い物をするのも、バイト先もずっと渋谷でした。
買い物をするのは渋谷駅からセンター街を抜けてスペイン坂を上ったところにあるパルコ。
あるバイト先はオルガン坂にあるイタリア料理店
また、会社員になってからは渋谷駅で降りてから宮益坂をてくてく上って青山まで通勤。
20代のほとんどの記憶が渋谷の坂と共にあります。
修学旅行などで渋谷を初めて訪れたという人は、渋谷の坂の多さにびっくりするのではないでしょうか?
渋谷駅周辺の地形はよくすり鉢に例えられます。
つまり、渋谷駅の駅があるスクランブル交差点のあたりがすり鉢の底。
そこから放射線状にいくつもの坂が広がっているイメージです。
どうして渋谷はそんなに坂が多いのでしょうか?
渋谷で坂の名前を間違えると全く関係のない方向に進んでしまうことも知っておいてくださいね。
もくじ
渋谷は坂が多い理由は?
渋谷はとっても坂の多い街。
東京=平らな土地と思ったら大間違い!
渋谷って大都会東京のど真ん中だよね?と思わず確認したくなってしまうほど、渋谷は右を向いても左を向いても坂だらけなのです。
渋谷は坂だらけ!
渋谷って本当に坂道の多い街なんです。
渋谷区公式チャンネルでも渋谷にある多くの坂道が紹介されています!
渋谷は渋谷川と宇田川の合流する地点に作られたとする谷底の街
これは渋谷という街は谷底の街。
武蔵野台地を侵食する渋谷川と宇田川の合流地点に位置する場所なんです。
いまでこそ渋谷は一大繁華街ですが、戦前くらいまではのどかな農村地でした。
渋谷の地形は谷だから坂道が多い!
渋谷の地形はは名前の通り谷です。
渋谷は渋谷川と宇田川水系によって浸食され、次の5つの台地と谷でできている土地です。
- 青山周辺(東渋谷台地)
- 鉢山町周辺(西渋谷台地)
- 千駄ヶ谷
- 代々木
- 幡ヶ谷
渋谷に坂道が多い理由は、渋谷川と宇田川の合流する地点に作られたとする谷底の街だからだったんですね。
渋谷は谷底という地形を利用して農業が盛んだった!
渋谷はかつて農業がとても盛んな場所でした。
米、麦、蕎麦、とうもろこしの栽培が盛んだった他、渋谷が農業が盛んだった証拠として渋谷に次のような農業に関わる場所があったのです。
- 牧場
- 茶園
- 桑畑
渋谷のお茶は”幻の銘茶”とも言われていたのだそう。
坂の多い街、渋谷は渋谷駅開業とオリンピックで一気に発展した!
こんなにも坂の多い、しかも農業が盛んなありふれた農村であった渋谷という土地が日本有数の繁華街へと発展したのには大きく分けて2つの理由があります。
- 渋谷駅開業
- 東京オリンピック
渋谷駅の開業で渋谷は 駅を中心に商業地域が形成していきました。
1934年(今から85年前)にはデパートでは関東初の現在の東急百貨店が開業。
その後の東京オリンピック開催で、道路の拡張や高速道路開通、下水道管の埋設など、都市機能が充実が進み、渋谷は大きく生まれ変ったのです。
渋谷の坂①道玄坂
渋谷駅を背にしてスクランブル交差点に立つと、すぐ目の前に渋谷のシンボル109が見えます。
109を正面にして、左に長く続く道が道玄坂です。
江戸時代の大和田太郎入道道玄という人物名から道玄坂の名前がついたと言われています。
渋谷の坂②宮益坂
渋谷駅から青山通りへ上がる長い坂道が宮益坂。
私も毎日この坂道を上って青山まで通勤していました。
渋谷の他の坂に比べると、かなり傾斜があるのが特徴です。
かつてこの坂一帯が渋谷宮益町と称されていたので、宮益坂と呼ばれるようになったそうです。
渋谷の坂③オルガン坂
渋谷駅から渋谷から吉祥寺方面に通じている井の頭通りを歩いていると、東急ハンズ前に出ます。
東急ハンズからパルコ前の交差点へ上がる坂道のことを”オルガン坂”ということを知っていましたか?
オルガン坂の名前の由来は、通りの周辺に音楽関係の店が多かったところから命名されたようです。
東急ハンズ前の階段がオルガンの鍵盤に見えるからという説もあります。
渋谷の坂④間坂
渋谷の井の頭通りから公園通りへ向かう間の短い坂道にも名前が付いているということを知っていましたか?
渋谷のロフトを左手に見て、進む道です。 実はこの坂には”間坂(まさか)”という名前が付いています。
平成元年にLoftが一般公募により間坂(まさか)と命名。
すでに30年の歴史を持つ坂道なんですね。
渋谷駅と公園通りとの間、ビルとビルの間、まさかという語呂のよさ、間という漢字が人と人との関わり合いをイメージするとの理由だそうです。
渋谷の坂⑤スペイン坂
渋谷で特に若者があふれている坂道といえば、センター通りからパルコに抜けるスペイン坂ではないでしょうか?
渋谷にいくつもある坂道の中でも、スペイン坂は特もおしゃれなイメージがありますよね。
この坂の名前を命名した内田裕夫氏は写真で見たスペインの風景に心ひかれ店の内装をスペイン風に統一していました。
昭和50年にパルコからこの坂の命名を依頼されたときには、迷わずこの名をつけたそうです。
スペイン坂という坂道の名前に命名された後、近所の人たちも協力して建物を南欧風にし現在のスペイン坂の風景があるのです。
渋谷の坂⑥渋谷公園通り
渋谷公園通りは、明治通りの丸井渋谷店付近から代々木公園に通じるゆるやかな坂道。
1972年、渋谷区役所通商店街が、パルコ開店を機に命名しました。
“パルコ”はイタリア語で”公園”の意味があります。
また、この通りが代々木公園に通じていることからつけられました。
渋谷に坂が多い理由は?道玄坂宮益坂スペイン坂オルガン坂の名前の由来や歴史!まとめ
渋谷に坂道が多い理由は、渋谷川と宇田川の合流する地点に作られたとする谷底の街だからだということがわかりました。
渋谷という街は歴史の中で、谷という地形の持つ特性を活かしつつ発展して行きました。
いつも人でごった返している渋谷ですが、谷底の街であるゆえ渋谷駅を中心に坂道が多い街でもあるんですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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