海水というと塩っ辛いので「塩が入っているんだろうなー」と考えると思います。
でもミネラル豊富とかよく言うし、なんとなく、生物が生まれた海だから色々入ってそう…!
だけど、実際何がどれくらい入っているのか、考えてもよく分かりませんよね!!
わたしは仕事で海水の調査とかもよく行ってましたんで、普通より海水をひっかぶる率は高かったように思います(笑)
女だからって関係なく、重い採水機を小舟の上でひっぱり上げたり、はたまた胴長(長靴と防水つなぎがくっついたようなもの。。)でジャブジャブと直接海に入っていって海水を汲み取ったり…。
海水って、なんであんなにしょっぱいんでしょうか?濃度も高そうです。
なんかただ食塩水って感じでもなく、海の味…?海水は海水の味というか(笑)
で、実際にいろいろ調べた結果をもとに、
「海水の成分と濃度はどうなっているのか??」
について、人の体液と似てるだとか話題の海洋深層水とは何ぞやとか、色々な方向からもお話ししていきます(・ω・*)ノ
目次
海水の成分は?広い海は一体何からできているのでしょう
海水は、おおよそ水96.5%と、塩分3.5%という成分で出来ています。
塩分というとあのしょっぱい「お塩(塩化ナトリウム)」のことだと思ってしまいますが、ここではそれだけじゃありません。
昔、化学の授業で習った、塩と書いて「えん」と読む、陰イオンと陽イオンがくっついたもの…なのですが、
海水の中にはとってもたくさんの種類の塩(えん)が溶け込んでいて、それらをひっくるめて「塩分」と呼んでいます!
たくさんの物質が溶け込んでいる、と言っても、海水をなめた時に感じるのは「しょっぱい!><」という感覚がほとんどですよね??
そうなんです、海水の塩分の中で多くの割合を占めているのが、やはり塩化ナトリウムなんですよ。
海水の塩分の成分は、塩素(Cl-)とナトリウム(Na+)が合わせて85%を占めます。
(塩素+ナトリウムでくっついて海水中では安定しています)
あとはわずかに硫酸、マグネシウム、カルシウム、カリウム、重炭酸、臭素、ホウ酸、ストロンチウム…などが主なものです。
なんと100種類も(!?)含まれているとも言われていますが、少なすぎるものの割合などは今もよく分かっていません…。
こうして見ると、海水の成分は私たちが暮らしてる地上の「空気の組成」とえらく違いますね!?
気体と液体ですから、当たり前と言えば当たり前ですが…。
空気に7割含まれる窒素や、酸素も海水にはほんのわずかにしか溶け込んでいないんです…!
それでも、海水の組成の割合はほぼ変わることがなく維持されていますから足りなくなる心配はないでしょうが、
つくづく海の中と陸の上では全然違うんだなぁ…と感じますね(・・;)
さぁ、海水の成分は変わることがないと言いましたが、濃度はどうでしょうか??
実は海水の濃度は変わることもあるのです!
どんな時に変わると思いますか??^^
海水の濃度はどれくらい?場所によって違う?
海水の濃度は約3.5%です!
でも、この数値は変わることもあって、海水を採取する場所や季節、深度などに左右されるんですよ!
- 海水の濃度はすっごく濃い!塩分もりだくさん
- 海水の濃度(3.5%)は変動する!
この2点について、お話していきますね!(^^)ノ
海水の濃度はすっごく濃い!塩分もりだくさん
海水の濃度は、たいだい3.5%です。
「あんなにしょっぱいのに、海水には3.5%しか塩分が含まれていないの?」
と思いませんでしたか??
(わたしは思いました><)
この3.5%ってどれくらいかなと身近なもので例えてみたら、
3.5%だから1リットル中に35g。
大さじ1の食塩が16gだから、
「500mlのペットボトルのお水に、大さじ1の食塩を入れる。」
…のが、海水の濃度です。
多っっ!!!
多いな。食塩なんてパッパッと少々入れるのが普通だから、大さじ1入れるなんてちょっと想像できない(・д・;)
ちなみに1日の塩分摂取量は10gくらいが平均らしいですから、このペットボトルを全部飲んだら軽~く超えてしまいますねー。
恐ろしや海水の濃度。
海水の濃度(3.5%)は変動する!!
海水の濃度は3.5%というふうに言いましたが、実は様々な要因から、この数字は少し変わることがあります。
「場所と季節」、「深度」の2つに分けて見ていきましょう!
海水の濃度は「場所と季節」で変動する!
暖かい時に海水はたくさん蒸発をするので、「暖かい場所」「暖かい季節」では海水の濃度が高くなります!
一見関係がなさそうな、場所と季節。
これらは「温度」がキーになっていたんですね。
蒸発ってすごそうだな、さぞ濃度が違うくなるのか?ええ、その通りです!
暖かい・寒いの差で、けっこう濃度には差が出てくるんですよ!
具体的な数字を見てみると、赤道付近で海水の濃度は3.6%、ロシア近海で3.2%くらい(年間平均です)。
常夏の海と極寒の海とではこんなに差があるんですね(・ω・ )
ちなみに湾内では塩分はどうなっているのか??
かつて観光で行った浜名湖は、湖と名前はついていますが海水です。
海と繋がっているからなのですが、海からの入り口はせまいので、浜名湖の奥の方なんかは
「塩分の濃度は薄そうだな?」
と思っていました。
湖の奥の砂浜に行って…、なめてみました(ぇ
「しょっぱい!!(゜O゜)」
一緒に行った友はなにやってんだろって引いたかもしれませんが、気になったんですよ(汗)
そう、浜名湖の水は海水と比べると濃度は低いのですが、しょっぱいんです。
奥の方の塩分の濃度は2.8%くらいのようですね。
海は一見あまり繋がっていないように見えても、どこまでも繋がっていて、混ざり合っているんですね!
海水の濃度は「深度」にもよって変わる!?
海水の塩分は深度が深いほど安定して一定になり、表層の海水ほど変動が大きいんです!
さきほど言ったとおり、海水の塩分の濃度は、蒸発することが主な原因となって変動しています。
なので、深くなるほど海水の濃度は安定して、1000mより深くなるところはどこでも35%になるんですよ。
空気とふれる地上より、海の中の方が安定しているってよく言いますが(温度とかも…)、深くなればほとんど差はないって…本当ですか!って感じですね。
だって、海の深さは平均3800mもありますから、ほとんど濃度は一緒ってことになりますよね!
まだまだ謎が多い深海ですが、変化のない海…。
なんだか、ものさびしい感じがいっそう強くなった気がします^^;
しかしそんな安定している海だからこそ、最初に生命が誕生したのもうなづけるっていうのもあります!
なんでも、今の私たち「人間」と、「海水の成分」は似ているとかなんとか??
あなたも聞いたことあるかもしれませんね!
実際のところ、それは本当なのでしょうか??
海水の成分・濃度は人の体液の成分と似ているって本当?
海水の水分と人の体液の成分は、よく似ています!!
実際わたしも最初聞いた時は半信半疑だったんですが(^^;)
さすがにちがうだろうっ!って。
本当によく似ているんですよね~、主要な成分を見ていきましょう。
わたしたちの体を流れる血液の中の液体の部分「血清」、細胞の間を満たす「組織液」を海水の成分と比べてみますね!
イオン | 海水 | 血清 | 組織液 |
---|---|---|---|
塩素 | 55.0 | 45.2 | 42.1 |
ナトリウム | 30.6 | 33.7 | 34.0 |
硫酸 | 7.6 | ? | ? |
マグネシウム | 3.7 | 0.4 | 0.3 |
カルシウム | 1.1 | 1.0 | 0.6 |
カリウム | 1.1 | 1.7 | 1.5 |
これは調査の一例ですが、こんなにも似通っているとは…!!
体に毒そう(?)だから硫酸イオンはないのかなぁなんて思いましたが、あるみたいですね。
ただ、硫酸だけ数値のデータはありませんでした…すみません><
あとはマグネシウムあたりを除いて、ほとんど似通った数値になっていますよね!!
「わたしたちは海から産まれたんだ!!」
あまり実感わかないですけど、わたしたちの体は、ちゃんと数値としてそれを証明していたんですね。。
ということで、わたしたちの体は海水の成分に近い!というお話でしたが、次はその海水を直に体に取り込んじゃおう!!というお話です(笑)
体に良さそうですが…どういうことなのでしょう??
海水はミネラル豊富!話題となった海洋深層水とは?
ミネラル豊富、綺麗で栄養満点な「海洋深層水」!
ちょっとした話題になっていましたね^^
- 海水はなんといっても「ミネラル豊富」!
- 「深海」からわざわざ手間をかけて採る理由は?
この2つに分けて、お話ししていきます。
海水はなんといっても「ミネラル豊富」!
ミネラルが体に良いのは知ってるけど、ミネラルってそもそもなんでしょう?
ミネラルとは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのこと…って、そのまんま海水の成分じゃないですか(笑)
体に欠かせない…というか、体を構成する成分でもありますからね(前の章でお話ししましたね☆)、さっそくわたしも飲んでみましたよ!
「ごく…」
「うん、しょっぱくはない!」(←ちゃんと製造してくれてる)
「…ん?なんか変わった味がする…」
正直に言いますと、わたしにはちょっと合いませんでした(^o^)汗
いや、海洋深層水って色々な会社から出ていますし、わたしが【硬水】のタイプがだめだっただけかもしれません…!!
ミネラルウォーターなんて買わない(海洋深層水は貰いもの)ので、普段よく飲んでいる人なら「おいしい!」って思うかも??
「深海」からわざわざ手間をかけて採る理由は?
- 深海の方が海水がきれいだから!!
- 深海の海水は栄養がたくさんあるから!
深層水?わざわざ?表面の水じゃいけないの…?
という疑問はこれでなくなると思います!
深海(200mより深い海のこと)のほうがきれいっていうのはその通りですよね!不純物がほとんどありません。
それじゃ、栄養があるっていうのは?
それは、色々な栄養が、深海に降り積もるからなんです。
これはとてもきれいな雪のようで、「マリンスノー」なんて呼ばれているんですよ(*^^*)
この栄養分が分解され、たくさん深海の海水に溶けだしているんですよね。
きれいな深海にしんしんと降り積る、雪…。
マリンスノーって本当に神秘的でちょっと有名なので、聞いたことある方もいるかもしれませんね!
栄養たっぷりと言いましたが、はたしてこれって何で出来ているのか知っていますか??
ちょっと意外なものから出来ているんですよ(゜ω゜)
キラキラきれい?マリンスノーのちょっと知りたくなかった正体
正直に言います。
マリンスノーは「プランクトンや魚類などの生物の死がい」です。
夢を壊したのならごめんなさい!
あやまります!!
前の章の「深海には栄養がある」つながりで、そして今回のタイトル「海水の成分」というところで、ちょっとふれておきたかったんです(´`)
マリンスノーは固形なので直接の「海水の成分」というわけではありませんが…海水の中にたくさん、たくさん漂っているものですのでね。
ですが大丈夫ですよ!その正体を知ってからも、
「わぁ~きれいだなぁ**」
とわたしは思います!!笑
生物が時間をかけて巡り巡って、大循環して、また新しい生命を育んでいるんですね。素敵だと思います。
「海水の成分と濃度は?命が生まれた海…何から出来ているかご存知でしたか?」まとめ
今回は、身近だけど知っているようで全然知らなかった「海の成分と濃度」について見ていきました!
ちょっと小ネタなどを挟んで、身近に感じてもらえたらいいな~という気持ちでお話ししてみました。
身近もなにも、わたしたちの体に「海」はあるようなものですものね!!
これからも、広い「海」も、わたしたちの体の中にある「海」もどうか大切に☆
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
しずくでした。