こんにちは、水の生物が専門のしずくです。
エビとカニの違いなんですが、わたしが実際に友人にされた質問であります。
それまで「一般人はエビとカニなんて全く別物で、違いとか気にするわけないかなぁ」と思ってたので意外だったんですよねっ(一般人って自分は何者
話を聞いてみると、なんでも、体が微妙に長くてエビとカニの中間みたいな、奇妙な生き物を見たとかで!
アサヒガニのことだと思うんですが、こんなの。
たしかに、異様な感じですよね!
まぁカニ…っぱいけど、これがエビとカニの中間に見えたっぽいです。
友人よ、あなたの見る目は正しい!!良いところに気が付いたようだ(^∀^)゙ ←えらそう
わたしが「エビとカニの違い」について教えますね☆ (ついでにもう1こ聞かれた「虫との違い」についても!)
エビとカニは似てる…違いは尾の長さ!
エビとカニはとっても近い仲間ですが、見た目ではっきり分かる明確な違いがあります!!
エビとカニの違いについて、3つのお話に分けてみていきましょう。
- エビとカニは近い仲間!
- エビは長尾類
- カニは短尾類
分類の名前から、エビとカニの違い(特徴)がよく分かりますね^^
エビとカニは近い仲間!
エビとカニは見た目はけっこう違いますが、生物学の分類的にはとっても近しい位置づけになります!
エビは 節足動物門 汎甲殻類 軟甲綱(エビ綱) 十脚目(エビ目)
カニは 節足動物門 汎甲殻類 軟甲綱(エビ綱) 十脚目(エビ目) 短尾下目(カニ下目)
むむ、最後の最後にちょっと違いがあるだけですね!
エビは下目が何も書いていませんが、実はカニのグループ「短尾下目(尾が短い)」と、あと十脚目に属するもう1グループ、ヤドカリのグループ「異尾下目(尾が曲がってる)」、これら以外の種類のことを全てエビと呼ぶんです。
呼び分けるときはエビは長尾類、カニは短尾類、ヤドカリは異尾類って書いたりもしますし、分かりやすくてわたしは好きなんですけどね(゜゜*)
それでは、エビとカニがどういう違いで分けられているかを詳しく見ていきましょうか!
エビは長尾類
見たまんま、エビは尾の部分が長い形をしてますね!
これがエビの特徴であり、カニとの最大の違いになります。
カニは頭と体は1つのパーツになってますが、エビは長いので分かれていますよね^^
あとは、目と目の間にツノ(額角)があることもカニとの違いです。
形だけでなくて生活環境でもエビとカニで違いがあります!
カニは、陸上にも上がれますよね?でもエビが陸に上がるのはあまり想像できませんよね(淡水のエビはまた別ですが…)
エビは尾の先がフィン状になっているし、カニよりも水中で泳ぎに適した体と言えるかもしれませんね^^
「あれ?はさみは??カニとの違いじゃないのー?」と声が聞こえてきそうですが、実はザリガニやロブスターなんかもエビの仲間。なので、はさみはエビとカニとの違いとは言えないのです><
カニは短尾類
カニの特徴ははさみではない、本当の特徴は…尾が短いこと!!
この「尾」の長さの違いが、エビとカニの違いの決定打だったんですね!まぁもっと色々違いそうな気もしますが(足の付き方や太さとか…?)、ここで見分けてたんですね。
エビの尾の部分はカニには全く無いように見えますが、その分類群は「短尾類」。
それって、短いけどあるってこと??
カニの尾は実は、信じがたいことに、降りたたまれて収納されていたんです!><
一体どこに…。あなたは、カニの「ふんどし」ってご存知ですかね?
それは、カニの裏側にある三角の部分!これ、食べられないと思って捨てちゃう方も多いんですけど、非常に美味しくて珍味って言われてるんですよ(笑)
で、そのふんどしなんですけど、この正体がエビのたたまれた「尾」!!なんです!
まさかまさかの、これは驚きです(゜‐゜;;)
…ん?ってことは、もしかしたら
カニ「尾なんていらないぜ!無くしてっちゃおう~」
ってことで、エビからカニへと進化したのではないでしょうか!!!違いますか!?
カニはエビから進化した?
エビ→ヤドカリ→カニというふうに進化をしたと考えられています!!
それぞれ特徴的な違いがある生き物だし、こんな繋がりがあったなんて想像もしていませんでした><
エビ「すーいすーい、海はいいなぁ~」
ヤドカリ「陸にあがってみよ!尾は動きやすいように丸めとくか。貝殻さん保護よろ~。ついでに水の蓄えも」
カニ「貝とか…探すの大変やん?あっ、俺には甲羅があった!!」→尾を体にしまう
ってな感じでしょうか??想像ですけどね(笑)
カニは泡吹いたりしますし、あれって体の中に水をある程度貯えられるってことですね。さすがに皮膚呼吸は出来ないので、エラを湿らせて陸でもエラ呼吸できるように進化しているのですよ(^^)b
そういえば冒頭で出てきたアサヒガニも実は、エビからカニに進化する途中なんでしょうか??
調べてみるとどうやら、アサヒガニはヤドカリとカニの間に位置している、という見解が多いようですね!ほぼカニ的な。(いや、カニなんですけど)
でもアサヒガニってなんか違うというか、なんとなく異様な雰囲気を持っていますよね…?
いや、見慣れていない形だからそう思うだけで、カニやエビもよく考えれば虫みたいな変な形してますよね(・¬・;)
いけない、エビやカニと虫との違いを明らかにしないと(今後の食生活が)まずい!!
エビやカニと「虫」との違いは!?
エビやカニと、虫との違いは??あんまり考えたくもないけど、気にしちゃった人は気になる違いですよね(苦笑)わたしもですけど><
- エビ・カニ、虫の分類(ショック注意!)
- とはいえエビとカニは虫とは違う
ショック注意ってなんでしょうねっ(笑)
それでは、この2点からカニ・エビと虫との違いを見ていきましょう!
エビ・カニ、虫の分類(ショック注意!)
節足動物の仲間は、エビやカニが含まれる「甲殻類」以外はすべて「虫」と呼ばれる仲間です…。
(まじか……(^∇^))
節足動物は、甲殻類、昆虫類、多足類、クモ類、ウミグモ類などが含まれるんですが、これって明らかに、エビやカニの甲殻類が「虫でないはずなのに、虫の仲間の中にぽつんといる」感じですよね;;
そして追い打ち、甲殻類の中にはエビやカニだけじゃなく、フナムシやダンゴムシのグループも含まれるという…。
どーしましょ?わたし、結構ショックです。もう少し、虫と言わないグループが他にもあれば擁護のしようもあったのですが…
もうエビもカニも虫って言っちゃった方がいいんじゃ
いやいや、ご安心ください!!!
エビやカニと虫との違いを、次で証明して見せますo(・o・´)
とはいえエビとカニは虫とは違う
そもそもどういうものが「虫」と呼ばれているのか?と考えると、
- 小さくて足がわらわらしてるもの
- 哺乳類、鳥類、魚類じゃないもの
という考えが出来ますが、まず虫との違いとして、エビとカニは(だいたい)小さくない!
食用で身近なエビ、カニは、一般の虫よりずっと大きいです。
つぎに、昔の人が「魚類」として、エビやカニ、貝やタコなんかもなんとなく含めていたとしたら…!?
貝も虫なんて言わないですもんね!
ちょーっと2つ目は強引だったかもですが、「海の食べられるもの」として虫とは違うカテゴリとしてまとめていたと考えられなくもないと思います><
そして最後に、
節足動物が虫のまとまりだとしても、その中で「虫」じゃないものがあっちゃダメなんてことは全然ないんです!!
そもそも虫なんて呼び名は生物学的に決まってるわけじゃないしさ。人から見て虫に見えたら虫、違うなら違うんです。
エビやカニは節足動物でも特異なものとして、虫とは大きく違いがある。それが答えです(´ω` )b
「エビとカニの違いはアレで見分ける!虫との違いもハッキリさせよう!」まとめ
エビとカニの違い、それに虫との違いを分かって頂けたでしょうか…!
とても近いところにいつつも、それぞれ違う生き物だってことが分かりました><
エビもカニもとっても美味しいですから、これからも感謝して、味わわせてもらいましょう!
それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!
しずくでした。
虫について。
カタツムリやナメクジは陸に棲んでいる巻貝です。もし、カタツムリやナメクジを虫と呼ぶなら、貝は虫です。それから、ミミズは足が無いです。もし、ミミズを虫と呼ぶなら、足がわらわらしてるかどうかは関係ありません。
ところで、今の日本で昆虫食は一般的でないですが、イナゴやハチなら地方によっては普通に食べられているしスーパーにも売っています。
実に面白いv(^_^)v