あなたは本をどのように保存していますか?

私は神経質というほどではないですが、出来れば本は綺麗に保存したいタイプです。

しかし、本……というか紙は多分あなたが思っている以上に傷みやすいです。

本棚で綺麗に保存していたつもりの本を読み返そうと手に取ったら、色々と傷んでいたことがあります。

似たような経験、あなたにもあるんじゃないでしょうか。

世の中には本専用の倉庫を借りるような剛の者もいるのですが、大多数の方はそこまでしないですよね。

そこで今回は、私が本を保存するときの家でもできる気を付けることを解説いたします。

きっちりと保存して、本を長くきれいに保存しましょう。



本を保存しておく温度や湿度

まずは本棚などの本を収納しているものをどのような場所に置けばいいのかを考えていきましょう。

本を保存する場所として注意するのは

  • 湿気
  • 日光

です。

それぞれ見ていきましょう。

湿気

湿気のある場所で保存しておくと、本がよれよれになってしまったり、カビが生えたりします。

古本屋での独特の本の香りはカビによるもので、多少ならば気にならないのです。

しかしひどい場合はカビが目に見えて読みづらくなったりと、読むのに支障が出るのでカビは生えないに越したことはないです。

私が大学生で一人暮らしをしていたころはじめじめした部屋にいたのですが、夏休みにしばらく部屋を空けて帰ってきたら、教科書がカビまみれになっていました(泣)

即除湿器を買いましたね。

ということで、本は湿気のこもる押し入れなどに保存するのではなく、出来るだけ風通しの良い場所に保存するようにしましょう

風通しの悪い場所にしか置けないのならば、定期的に換気を心掛けましょう。

また、乾燥材を本と一緒に置いておくのも有効です。

「風通しのいい場所なら窓際に置いときゃ問題ないかな」と思ったあなた、それでも問題ありです。

日光

本の保存場所でもう一つ気を付けなければならないのは、日光です。

栃木県に本を置くなという意味ではありません、光を当てないように保存しましょうという意味です。

光の当たるところに置いておくと本は色褪せ、どんどん劣化していきます。

風通しがよく、日光の当たらないところというと温度計みたいですよね。

実際、百葉箱のような環境が本を保存する場所としては最適です。

また、日光ほどではないですが蛍光灯の光でも本は劣化していきます

そこまで気にするかどうかはあなた次第ですが、気にする場合は遮光の布を本棚にかぶせておくと光による劣化は防げます。

光に対する最大の防御は本にカバーをかけて保存することですが、私は本を読むときは表紙を見てから読みたいのでしていません。

気にしないというのであればカバーをかけて保存しましょう。

ここまで本をどのような場所に置くのかを見てきました。

次はそこにどのように本を置くかを考えましょう。

本 保存方法 湿気

本の置き方にも注意

本を置くとき、普通は本棚に立てて置きますよね。

でも本棚に入りきらないとき、そのまま積んでおいたりしていませんか?

私も買ったけど読まずにそのまま積んである本が結構ありました。

いわゆる「積読(つんどく)」というやつですね。

ついやってしまいがちですが、本を保存する際は平積みにして寝かせるのではなく立てて置くようにしましょう。

平積みにして重ねると、圧力で本が変形したりページがくっついてしまいます

くっついたページを開こうとしてビリッ、なんて悲劇が起きて以来、私は平積みはやめました(泣)

また、本棚に並べるときにも注意が必要です。

まだ入るからと本棚に本をぎちぎちに詰めてしまっていませんか?

確かにぎっちり収まっていると見栄えはいいのですが、本を出し入れするときに表紙が傷ついたり破れたりします。

特に本の帯も保存しておきたいというコレクター気質な方は、本一冊分くらいの余裕をもって本棚にしまいましょう

本棚に並べるときは余裕が必要ですが、逆に余裕があり過ぎて本を斜めにおいてしまうとそれはそれで本が歪んでしまいます。

がなくてどうしても斜めになってしまう場合はブックエンドを使うと本が綺麗に立ちます。

ブックエンドがなければ辞書などの分厚く重い本を置いておきましょう。

また、本棚に本を並べるとき、出来るだけ同じ背の高さの本を並べ、上に布をかぶせるとホコリからも守れます。

本棚に本を並べるのは意外と注意する点が多いのですが、慣れるとむしろ本棚にどのように本を並べるか考えるのが楽しくなっています。

しかし本は本棚以外に収納することもありますよね。



本棚以外での保存方法

本が本棚に入りきらずに、別のものに保存することはありますよね。

そんな時によく使うのがダンボールでしょう。

手軽に手に入るし結構丈夫、大きさも色々あるから自分の持っている本に合わせてサイズを選べるなど、本をダンボールに保存するメリットはなかなか大きいですよね。

ですが、本をダンボールに保存するのはやめたほうがいいです。

ダンボールに本を保存するのはメリットが大きく確かに便利なのですが、デメリットも大きいのです。

というのも、本を保存する際は湿気に注意が必要と一度述べましたよね。

ダンボールの材質は紙、すなわち本と同じように湿気に弱いのです。

ダンボールに本を長期保存しておくと、ダンボールが吸った湿気が中に籠もり、本の劣化を早めてしまいます。

配送業などでも配達の時はダンボールを使いますが、保管しておくときはダンボールを使いません。

一時的に置いておくだけならダンボールは便利なのですが、長期保存するのならダンボールは避けましょう。

本棚以外に保存するのであれば、プラスチックケースなどを使ったほうがいいです。

また、本の中でも特に大事に保存しておきたいものもありますよね。

私は誕生日に友人からもらった本があり、それは絶対に傷めないように保存しようとしています。

そういった特に丁寧に保存したい場合、私はジップロックに入れて保存しています

出来るだけ空気を抜いてジップロックに入れ、定期的に外気に触れさせて乾燥させるようにすると、読むときにさえ気を付ければほとんど傷むことはありません。

すべての本にこのような処理をするのは面倒ですが、どうしてもきれいに保存しておきたい一冊などがある場合は、このような方法をとるのも有効です。

本の保存にダンボールは使うべきではなく、特に大事にしたい場合はジップロックを使うのがいいのですが、それは湿気の面だけの問題ではないのです。

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虫対策を忘れずに

本の虫には注意が必要です。

ここで言う本の虫は読書好きな人を指すのではなく、そのまま虫のことを指します。

虫の中には紙を食べたりする虫がいます。

有名なのは紙魚(シミ)という虫ですね。

体長1cmほどでかなり気持ち悪い見た目をしているため、画像検索する場合は覚悟をしたうえでやりましょう。

私は以前、姉の部屋から急に悲鳴が聞こえてきて何かと思えば、本を開いたら虫がいた、なんてことがありました。

虫に本を食べられるのはもちろん嫌ですし、本を読もうとして虫が目に入るのもできれば避けたいですよね。

本の保存で案外できていないのが虫対策です。

まず虫対策としてできることはこまめな掃除。

紙を食べる虫は大抵ほこりや塵なども食べるので、掃除を怠っていると虫が発生しやすくなります。

私の姉が虫と遭遇した際に読んだ本も、倉庫の中でずっと眠っていた本でした。

掃除以外でも簡単にできるのは防虫剤を置くこと。

ですが、防虫剤によっては紙にシミを作ってしまうこともあります。

紙魚の対策をしてシミがつく、なんて面白くないことにならないようご注意を。

本の虫が一匹でもいた場合、放置しているとどんどん増えるのでバルサンなどで部屋を一度除虫したほうがいいです。

ここまで本を保存するかを説明しましたが、ただ置いておくだけでは不十分、本を長期間保存しようと思ったら定期的なメンテナンスが必要です。



定期的なメンテナンスを

本にメンテナンスというとなかなか聞きなれないと思いますが、あまり難しいことではありません。

最低でも年に一度、風を通してやるだけです。

本の最大の敵は湿気、ある程度通気性のいいところに本を置いておいて中までは乾燥しません。

そこで年に一度でいいので本をぱらぱらとめくり、風を通してあげるだけで全然違います

この風通しをするタイミングは乾燥しているとき、具体的には2日以上雨が降っていない日が好ましいです。

このメンテナンスの時、シミがあったり本が変形していたりといった問題がないかもチェックし、問題があった場合は早急に対処するようにすれば被害も少なくてすみます。

私は数か月に一度これをしているのですが、風通しをしようとするときについ本を読んでしまってなかなか作業が進まないんですよね(笑)

風通しをするときは作業だけに徹しようという鋼鉄の意思がないと完遂できませんので、頑張ってください。

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本の保存方法は湿気に注意!実はダンボールに詰め込むのはやっちゃダメのまとめ

今回の記事はお役に立っていただけましたでしょうか。

本は物、物はいずれ使えなくなる時が来ます。

ですが、そんな使えなくなる時がくるのが早いか遅いかは持ち主の使い方、保存の仕方によって大きく異なります。

本との出会いは一期一会、せっかく出会った本とは出来るだけ長く付き合いたいですよね。

保存の際に特に注意しなければならないのは湿気。

夏頃は普通に湿度が高いですし、冬頃は結露が怖いので、一年中注意しなければなりません。

風通しや置く位置、ダンボールを使わない、などの工夫をすれば概ね問題ないので湿気から本を守り、本を長持ちさせましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。