あなたはカラオケで好きな歌を歌えていますか?
私は最近までそうでもありませんでした。
というのも、出ないんですよ。
高音が。
私は松任谷由実が好きなんですけど、女声の歌ってかなり苦しいんですよね。
この間友人とカラオケに行ったときも、『ルージュの伝言』を入れてみたのですが、声が裏返ってまともに歌えませんでした。
そんな時、友人がもう一度『ルージュの伝言』を入れてからカラオケの機器をいじって「これで歌ってみな」と言ったのです。
何を企んでいやがる、と訝しみながらも歌ってみると先程よりも辛くないのです。
何をしたのか聞いてみると「キーを合わせてみた」とのこと。
キーという単語は聞いたことがあるのですが、実際どういうものなのか分かっていない私は、「成程」としか言えませんでした。
キーというものを理解し、自分に合わせて調節できるようになれば、カラオケで自分の好きな歌を気持ちよく歌うことが出来るようになります。
そこで、今回はキーの意味や、カラオケでどれくらいいじればいいのかを解説します。
歌いたい曲を歌えなかったあなたもきっとカラオケが楽しくなりますよ。
目次
キーってどんな意味?
まずはキーの意味を説明しましょう。
と言っても、本格的なキーの定義は詳しい音楽知識が必要になりますので、カラオケで困らないくらいのざっくりとした説明になります。
ということでざっくりとキーというものを説明すると、キーとは曲全体の高さです。
つまり、カラオケ機器でキーを一つ下げるというのは曲全体の音階を半音下げるということになります。
音を変えて曲が成り立つの?なんて思う方もいるかもしれません。
音の高さの変化の比率が同じであれば、メロディーも同じものになります。
ちょっとわかりにくいので具体例で説明しましょう。
カエルの歌の冒頭は
ド レ ミ ファ ミ レ ド
です。
ではこの原曲からキーを一つ上げてみましょう。
キーを一つ上げると曲全体が半音上がるので、それぞれの音階を半音上げて
ド# レ# ファ ファ# ファ レ# ド#
になります。
元々のカエルの歌とキーを上げたカエルの歌、聞いた感じだけだと同じように聞こえるんです。
このように曲全体の音域を変えることをキーを変えるといいます。
そのためカラオケではキーを調整することで最高音や最低音が変わり、自分で歌える音域にすることが出来るんですね。
キーを上げる、下げるということはご理解いただけたと思います。
高い音や低い音が出ない、という方は自分の音域を広くする訓練をするのもいいですが、カラオケに限って言えば曲のキー自体を変えてしまうのが手っ取り早いです。
では、カラオケでキーを合わせる前にやっておくといいことを紹介しましょう。
カラオケでキーを合わせる前やっておくこと
カラオケでキーを調整すれば、曲のキーを自分の音域に合わせることが出来ます。
しかし、そもそも自分の音域を知らなければ正確にキーを合わせることはできません。
自分の音域を知る方法は簡単。
実際に声に出してみればいいんです。
まず基準となるドを決めます。
そこから順にレ、ミ、ファ……と高くしていき、あなたの最高音を調べます。
そのあと逆にシ、ラ、ソ……と低くしていき、最低音も調べます。
最高音から最低音の範囲があなたの音域です。
私もやってみたのですが、音痴の私は音程が狂って正確に測れません(笑)
そんなときはピアノなどの楽器を使って音を確認しながらやってみましょう。
曲の音域のほうは調べれば結構出てきます。
かの孫子もカラオケについて「彼を知り己を知れば百戦殆からず」という言葉を残しています(笑)
曲の音域と自分の音域を把握していれば、カラオケでキーを合わせるのなんて赤子の手をひねる様なものです。
……と言いたいところですが、カラオケでキーを合わせる際に注意することがあります。
カラオケでキーを合わせる注意点
キーの意味も音域も分かり、あとは機器を操作して調節するだけ!
と言いたいところですが、カラオケでのキー調整は注意点が。
事前に「二つキーを下げれば歌えるな」などと考えても、カラオケでは目論見が外れることが多々あります。
というのも、カラオケの曲には原曲キーと標準キ―というものがあるのです。
原曲キーはその名の通り原曲と同じキーで構成されている曲です。
普段聞いているのと同じキーなので、キーの調整はしやすいでしょう。
ですが、キーというものを知らない人も数多くいるわけです。
原曲キーだけだと歌える曲が一気に少なくなる方もいるでしょう。
そんな方のためにカラオケには標準キーがあるんです。
標準キーは歌いやすいように初めからある程度調整されているキーです。
標準キーは一般的に歌いやすいとされている音域なので、基本的にはこの標準キーのままで歌うのが一番気持ちよく歌えるのではないでしょうか。
ただ、一般的に歌いやすいと言っても地声には個人差がありますので、あなたにとっても歌いやすいとは限りません。
原曲の音域は分かるけど、標準キーは分からない、という方もいるでしょう
そんなときはその場でキーを合わせるしかありません。
その場でキーを合わせる目安をお教えします。
カラオケのキーを合わせる目安
カラオケで「声が出ないからキーを変えたいけど、この曲の音域が分からない」という時にどのくらい変えればいいのか、目安をお教えいたします。
ここでは
- 同性の歌の場合
- 異性の歌の場合
の二つをそれぞれ見ていきましょう。
同性の歌の場合
カラオケで同性の歌を歌っている時に音が出ないなと思ったらキーを±2~3ほど変えてみましょう。
1ずつ変えたほうがいいだろうという意見ももっともなのですが、キーは1だけだとほとんど変化はありません。
出せない音からキーを1だけ変えてその音が出たとしても、かなり苦しい音の出し方になってしまいます。
音が出ない場合はまずキーを2~3ほど変えてみて、苦しければ微調整、といった具合に合わせましょう。
異性の歌を歌う場合
基本的に異性の歌のほうが同性の歌よりも音域のずれは大きいですよね。
こちらは思い切って±3~5くらい変えてみましょう。
しかし、キーを5個ほど変えても歌えない、ということもあるでしょう。
それ以上キーを変えると音の高さが原曲と違い過ぎて違和感を感じるかもしれません。
じゃあそれでも歌えなかったら諦めるしかないか……と結論付けるのはまだ早いです。
最後の手段、オク下を使いましょう。
オクターブを変えて歌う
そもそもオクターブとは何でしょうか。
キーを使って説明するなら、キーを12個変えた音です。
例えばオク下(1オクターブ下)の場合、高いドの音のところを低いドの音で歌っています。
「高い音が出にくいとはいえ、キーを12も変えたら今度は低い音が出ないし、歌っていても気持ちよくない」という考えもあるでしょう。
そこでキー調節です。
男性が女声の歌を歌う場合、キーを下げるのではなく逆に4~5くらい上げてみましょう。
+4~5くらいの女声の歌のオク下は、多分男性にとってかなり歌いやすい音域です。
ちなみに、カラオケだと音程バーとか採点とかがありますよね。
キーを12もズレた状態で歌ったら相当悲惨な点数が出るんじゃ……なんて心配もあるでしょう。
カラオケの音程の判断はオクターブは関係ないので、ドの音で歌うところをオクターブの違うドで歌っても問題なく音程を判断してくれます。
カラオケのキーの意味を解説!もう高音で苦しむことはありません!のまとめ
今回の記事はお役に立っていただけましたでしょうか。
せっかくカラオケに行くならば楽しく気分良く歌いたいですよね。
一部には原曲で歌ってこそだ、なんて主張の方もいますが、プロの歌手でもない一般人がカラオケを楽しむというのは自分の歌いたいように歌うことだと私は思っています。
そもそもプロの歌手も他の歌手の曲をカバーする際、自分に合ったキーで歌っていますしね。
カラオケで歌いたいように歌うには、自分に合った音域にキーを変更して、無理せず自然に歌うのが一番手軽ですし、楽しく歌うのが上達に繋がります。
ただ、歌いながら「キーが合わないなあ」なんて言いながらキーをいじるのはちょっとカッコ悪い。
キーの意味や調節の目安を知って、歌う前にさりげなくキーを合わせ、スマートに歌いこなせればかっこいいです。
今まで高音がきついから……といった理由で歌うのを避けていた曲があるあなたも、キーを理解して楽しくカラオケで盛り上がりましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
キーについて,大変分かり易い説明でした。
私(男)は,女性の歌を歌う場合,2~5キーを上げて,オク下でうたうことがよくあります。
ご説明にあるとおり,カラオケ採点の音程評価(進行中の音程バーの色:当たっていれば黄色)はオクターブ下げても変わりませんが,
最後の音域の表示は,オクターブ下げて歌ったために当初のキー設定の音域から外れた部分の音域は,
(赤く)表示されます。
採点に影響するのでしょうか?