節分といえば豆ですよね。
「鬼は外、福は内」と声を出しながら豆をまく行事です。
最近では恵方巻の文化も浸透してきていますが、やはり節分のイメージといえば豆です。
家庭によっては豆をまかない場合もあると思いますが、それでも豆を食べるくらいはしますよね。
私は子供の頃、節分に食べた豆をいたく気に入り、食欲の赴くままに豆を食べていました。
すると親に「豆は歳の数食べるもんだ」と言われました。
そのころはそういうものかと納得しましたが、本当に歳の数でいいんでしょうか。
そもそもなんで豆を食べるのでしょう。
もっといえば、そもそも節分って何なのでしょう。
そんな疑問にお答えします。
目次
そもそも節分って何?
そもそも節分とはどういった日なのでしょうか。
節分は文字通り季節の分かれ目の日です。
なので立春の前日は冬と春の分かれ目ということで節分なんですね。
立夏、立秋、立冬はどうした、と思う方もいるかもしれません。
実は、それらの前日も節分です。
節分は年に四回あるんです。
その中でも立春の前日は、季節の分かれ目だけでなく、一年の分かれ目として昔は考えられていました。
今でいう大晦日みたいなものです。
一年の分かれ目でもあるので、来年の健康などを願って立春前の節分だけ儀式じみた行事になっているんですね。
季節の変わり目には鬼が出るので、それを追い払う行事というのが節分に行う豆まきの意味です。
鬼を追い出し、来年の健康のために福を呼ぶ。
だから節分には「鬼は外、福は内」という声を出すんですね。
ちなみに節分で言う鬼は、角が生えて金棒を持った筋肉ムキムキの鬼ではありません。
節分で追い払う鬼は邪気や厄といった目に見えないものです。
一年を無病息災で過ごすための厄落としの行事が節分です。
では、そんな厄落としに使われるのはなぜ豆なのでしょうか。
なんで節分は豆を使うの?
厄落としの行事である節分に豆が使われるのはちゃんと理由があります。
五穀(米、麦、豆、ひえ、あわ)には生命力や魔よけの力があるといわれています。
豆も五穀の中の一つです。
しかしそれだけでは、節分にまいたり食べたりするのは豆でなく米や麦でもいいのか、ということになってしまいますね。
米を投げつけるとライスシャワーみたいでむしろ鬼を祝福してるようにも見えます(笑)
節分で、五穀の中でも米や麦でなく豆を使うのにはきちんと理由があります。
ここでは
- 伝説
- 語呂合わせ
の二つに分けて節分に豆を使う理由を紹介します。
伝説
西暦890年ごろに、豆と鬼にまつわる伝説があります。
その伝説は大体こんな内容です。
京都の鞍馬山に鬼が出て、都を荒らしました。
祈祷をして豆を投げつけて鬼の目をつぶし、退治しました。
という伝説です。
ざっくりとした説明ですが、この伝説が節分に豆をまく始まりだといわれています。
しかし目を狙うとはなかなか容赦ないですね。
語呂合わせ
豆という言葉の語呂合わせも、節分に豆が使われる理由とされています。
先程の伝説は、鬼の目(魔目)に豆をぶつけて鬼を追い払った(魔滅)と言えます。
魔目も魔滅もまめと読めますね。
節分で言う鬼は厄などのことなので、魔滅に通じる豆を使うことで鬼(厄)を追い払い、一年を健康に過ごそうということなんですね。
節分に豆を使う理由はご理解いただけましたでしょうか。
では豆ならば何でもいいのでしょうか?
豆はどんなものを使う?
節分に使う豆はどんなものでもいいのでしょうか。
私の友人は食事中に納豆をこぼしたとき、「これはこぼしたんじゃない、豆まきなんだよ」と言い放っていました(笑)
しかし、節分に使う豆は生の豆でもなければ、もちろん発酵させた豆でもありません。
節分にまく豆は炒ったものを使います。
これにも理由がきちんとあります。
節分に豆を使う理由として、鬼の目を豆でつぶす、というものがありました。
豆を炒るというのは語呂合わせで魔目を射る、つまり鬼の目をつぶす、という解釈が出来ます。
伝説の内容を考えると、豆は炒ったほうがより厄が落とせるということになりますね。
また、昔の日本家屋には土間と呼ばれる空間がありました。
土間というのは下に木の板などが敷かれておらず、地面と同様に下が土です。
節分で豆をまく際、生の豆をまいてそれを拾いそびれると、豆が土間で芽を出してしまう可能性があります。
節分は厄を豆に負わせて、健康な一年を過ごす意味が込められた行事です。
厄を背負った豆が芽を出すと、厄が育ってきてしまうなどという解釈が出来てしまいます、
そのため、初めから芽が出ないように豆を炒っておくんですね。
理由は色々ありますが、節分には豆は炒ったものを使いましょう。
さて、豆をまいた後は豆を食べますよね。
では豆を食べるとき、食べる数はいくつでしょうか?
豆を食べる数はいくつ?
節分に豆をまくのは厄を祓うため、という理由からでした。
節分に豆を食べるのは、福を体に取り込んで一年の健康を祈るという意味を込められています。
立春の節分は一年の始まりということで、一年間の無病息災を祈るんですね。
豆を食べる数は年齢の数、というのがよく知られていますよね。
別に間違いではないのです。
が、年齢の数というのを誤解している方は多いのではないのでしょうか。
節分は昔から残っている風習です。
昔の年齢の数え方は、現在の満年齢の数え方ではなく数え年です。
満年齢は生まれたときは0歳、以降誕生日を迎えるごとに1歳増えていきます。
数え年は生まれたときは1歳、以降元日を迎えるごとに1歳増えていきます。
例えば、2000年の4月生まれの方は、2016年2月の時点で満年齢15歳、数え年16歳です。
節分の豆を食べる数は数え年での数です。
節分は元々大晦日のような位置づけの日でした。
つまり、満年齢+1である数え年の数の豆を食べることは、来年も健康でいられますようにという思いが込められています。
せっかくですので、数え年で年齢を数えて豆を食べる数を決めましょう。
ですが、歳を重ねるとそんなに多くの豆を食べるのはなかなか辛いものがありますよね。
そんな方にお勧めの方法をお教えします。
豆を食べる数が多い方にお勧めの方法
高齢になるにつれて、節分に豆を食べる数は増えていきますね。
大量の豆をポリポリと食べていても、じきに飽きてきますし、もっと食べやすい方法があるといいですよね。
そんな豆ばっかり食べられない!という方にお勧めなのが福茶です。
用意するのは豆とお茶だけです。
福豆を入れた湯飲みにお茶を入れるだけで完成。
お茶として飲めるので豆を食べる数は減りますし、香りもいいです。
元々福茶は正月などのめでたい日に飲む、縁起の良いものです。
福豆以外にも昆布や梅干しといった具を入れて飲みます。
節分以外の時にも縁起のいいものですので、機会があれば飲んでみてください。
節分に豆を食べる数は?自分の年齢分の豆を食べるのは実は間違い?のまとめ
今回の記事はお役に立っていただけましたでしょうか。
節分は新たな季節を迎えるめでたい日です。
そんな節分に行う豆まきが形骸化してしまうのはもったいない!
せっかくなので、意味や願いを込めて節分を迎えたいですよね。
意味を知って豆をまき、願いを込めて豆を食べたほうが福もありそうですよね。
また、豆を食べるときは満年齢で食べている人が多いと思います。
ですが、一年間の健康を祈るなら数え年、満年齢+1の数の豆を食べましょう。
きっと健やかな一年を送れます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。