こんにちは、水の生物が専門のしずくです。
ヒラメとカレイって言ったら、北海道のおたる水族館で見た「世界最大のカレイ・オヒョウ」が実に印象的でしたね!!
あれ?でも一般に、ヒラメの方が大きいって違いがあったような?でもオヒョウはカレイで、ヒラメより大きい・・・(・_・`)?
「一般に」言われてる違いは、例外も多かったりしてなかなかビシッと決まらないんですよね。
非常によく知られている「左向きがヒラメで、右向きがカレイ」というのも、実は違っているって本当・・?
一体、どこでヒラメとカレイの違いを見分ければいいの!?(あたふた
・・・バンッ!
これがヒラメとカレイの違いだー!!(自作)
もっと詳しく知りたい場合は、違い6つを画像(実物写真)も交えて解説していきますので、以下をお読みくださいませ(^^)ノ
目次
違い1、まずはおなじみ、左ヒラメで右カレイ
さっそく否定してすみませんが、この「向き」の違いは全部のヒラメとカレイに当てはまるわけではありません・・・。
日本ではほんのちょっとの例外がいるだけなので、日常的にヒラメとカレイの違いを判別するくらいなら、この「左ヒラメで右カレイ」でも問題ないと思いますけどね!!
違いは画像のように、目の下に口が来るように置いて、左向きになってればヒラメ、右向きになってればカレイです。
「左ヒラメで右カレイ」の例外は?
ダルマガレイ
「ダルマガレイ」ってのがいて、これは名前が「~カレイ」なのに左向きなんです。
そもそもヒラメの仲間は「カレイ目ヒラメ科」という分類で、カレイの仲間は「カレイ目カレイ科」なんですが、ややこしいダルマガレイは「カレイ目ダルマガレイ科」なんですよね。
何者なんだおまえは!?
実は「ダルマガレイ科」はどっちかと言うとカレイよりもヒラメに近い仲間に入りまして、ヒラメの仲間ってことにして入れちゃえば、左向きでおかしくないんですよね!あーややこし!
ヌマガレイ
さっきのダルマガレイはなんとかヒラメの仲間に入れることで解決しましたが、このヌマガレイは違い、そうはいきません。
この子はれっきとした「カレイ目カレイ科」なのでカレイです!
・・なのですが、向きは右向きもいれば左向きもいるという変わった種類なんです(´`;)
同じヌマガレイなのに、違う種類かと思っちゃいそうですよね(汗)
まぁヒラメやカレイも人工飼育したら向きが変わるとか確認されているし、ちょっとしたことで遺伝子の働きが変わってしまうんじゃないでしょうか??
日本に住むヒラメ、カレイの違いは「左ヒラメ、右カレイ」で100%合ってる!という話も聞いたことがありますが、このヌマガレイは普通に日本にいるのでこの見分け方はアウトですね。
もっとも、ヌマガレイが食用で売られていることはありませんが・・(おいしくない)。
ちなみに、海外にいるヒラメ、カレイの向きはもっとバラバラです!日本でだけで広まっている「違い」なんですよo(・д・´)
じゃぁ、なにでヒラメとカレイの違いを見分けるのが正解なの~??
違い2、これが決定的!ヒラメとカレイの口の形の違い!
向きの違いより非常に決定的なのが、ヒラメとカレイの「口の形の違い」です!!
この画像をごらんくださいな(・∇・)
・・・こわっっ!!
ヒラメ兄さんこわいですね。大きな口、とがった歯!どうもうな感じです(・_・;)
これがカレイの口。全然違いますね!小さい口でかわいらしいですー!
ヒラメが「俺」って感じなら、カレイは「僕」って感じですね!?
ちなみに要らないかもしれないけど、ウラから見た姿・・・。
口の大きさの違いがウラからも分かりますね。ヒラメは骨格がしっかりしてて、カレイの方は柔らかそうなくちびるがある感じです。
この「口の形の違い」が、ヒラメとカレイの違いとして見るのに有効です☆
ヒラメとカレイは食べるものが違いますから^^
違い3、ヒラメとカレイの食べるエサの違い
ヒラメは主に海底にいる魚を食べます!たまに小さな甲殻類(エビなど)や貝類なんかも。
カレイは海底にいるゴカイなどの無脊椎動物や、小魚などをいろいろ食べます。
ヒラメはカレイと違い、魚を狙って捕らえることがほとんどなので、あの強そうな口が見事に活かされるというわけですね!!
こちらにヒラメの捕食シーンの映像があります。期待して見ちゃってください(笑)
1分くらいの短い動画ですが、ずっと見てたら最後の方で「え、えっ?えっ、え、えっ???」ってなっちゃいました(笑)(笑)
やるなぁヒラメ!!と思える映像をありがとうございました!(^∇^*)
赤身魚は「持久力がある」、白身魚は「瞬発力がある」という違いがあるんですが、ヒラメはその瞬発力が飛び抜けているようですね♪
カレイの方はヒラメと違い、「そこにいるものを食べる。」感が強いです。
なので、ヒラメとカレイは動き方や性格にも違いがあるようです!その辺の違いも見てみましょう~。
違い4、ヒラメは俊敏!カレイはおっとり?
さきほどの映像を見ても、ヒラメの俊敏さは物凄かったですよね!!びっくりする身のこなしで、一瞬で魚との距離を詰めていました。
それに比べてカレイはどうなんでしょう??
これも、分かりやすい捕食映像があったので見てみましょう^^
いや・・口ちっちゃすぎてゴカイの方が大きいんじゃない!!?
ハラハラして見てましたが、最後の最後でちゃんと食べれて良かったです(;´o`A
カレイの必死さが愛らしい映像をありがとうございました!
なんていうか、ヒラメと違い、平和~な雰囲気をかもし出していますね。
このカレイは子どもなのかもしれませんが、ヒラメとカレイの動き方や、雰囲気の違いを感じて頂けたかと思います^^
ヒラメは俊敏でハンター!な性格、カレイはほのぼのした性格という違いですね♪
ところで、動き方に違いがあるなら、ヒラメとカレイは実は味が違ったりするんじゃない??
実際似ていますが、違いを感じたことはありますでしょうか?
違い5、似てるのに味にも違いがある!
やはり、ヒラメとカレイの味、というか主に食感ですが、違いがあります!
ヒラメはあんなに俊敏に動けるので、身が引き締まってしっかりとしています。
カレイはふっくらと柔らかい食感ですね^^
なので、ヒラメはその食感を活かしてお刺身に、カレイは煮付けや焼き魚などに好まれるという料理法の違いもあります!
カレイはムニエルなんかにしても、ふっくらと美味しいですよね~!大好きなんです(´艸`*)
てっきりあれだけ似ているから、味なども同じなんじゃないかと思っていましたが、あの味はヒラメでは出せないのかぁ・・・
というかわたし、ヒラメ食べたことない???
そういえばヒラメとカレイは値段も違いますよね>< 味の違いによるものなんでしょうか?
違い6、ヒラメは高級、カレイは大衆?値段の違い
たしかに「タイやヒラメが舞い踊り~」って歌もありますし、ヒラメはカレイと違い、高級食材なイメージはあると思います。
これには3つのワケがあるんですよ!
料理法の違い
さきほどお話したように、ヒラメは刺身、カレイは煮物など、料理法に違いがあります。
刺身の方が高級な料理ですよね(´∇`)
なので、こういうところからもお値段に違いが出るものと思います。
漁獲量の違い
そりゃあ獲れない方が値段が高くなるわけで、農林水産省のデータによると、ヒラメの漁獲量は約6000t、カレイの漁獲量は約46000t・・・なんと約7.6倍もカレイの方が多いんです!!(平成24年)
なるほどねぇ。ヒラメ食べてみたいなぁ・・
でも、カレイの方が味が落ちるから安いってわけではないんですね!よかったね、カレイ。
日本料理のしきたりのせい!?
魚における日本料理の作法、ご存知でしょうか。
「魚の頭は左側に向けて盛り付ける」ってのが習わしですね!?
ということはつまり、カレイはそれに反してしまうわけで・・・無理に左側を向ければ顔がひっくり返ってしまう!むむむ。
そういうことで、かわいそうですが、カレイの需要がヒラメよりも落ちてしまったんだそうですな。(そんなのどっちでもいいのに。)
ちなみに、今はカレイだけは例外で右向きに盛り付けて良いってことになってるので、日本料理のマナー違反などと気にせずにカレイを調理してあげてくださいね^^
「ヒラメとカレイの違いを画像で解説!実はこんなにあった6つの違い!!」まとめ
よーく似ているヒラメとカレイの違いがこんなにあったなんて、びっくりでしたね!
知らなきゃ本当に、同じ魚に見えてしまうほどそっくりですものね・・っ。
画像や映像もたくさん見て頂いて、わたしが思う「一番分かりやすい方法」でヒラメとカレイの違いをお話したつもりです!
全然違う魚なんだってことで、食べる時にも違いを感じてみてくださいね^^
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
しずくでした。