フンボルトペンギンが増えすぎている!って、けっこう意外な情報ではないですか??
ペンギンっていうと、わたしは見るからに「希少な」生き物のイメージがあります。
というのも実際に「フンボルトペンギンの保護区」が水族館(山口県の海響館)にあるのを見たことがあったし、レッドリストに載っているというのも聞いたことあったので、「あぁ、希少なんだな」と思っていたんですね!
でも、そのイメージは間違いじゃなかったんです。
なぜか、日本のフンボルトペンギンの数がおかしいんです!!
世界的にみるとフンボルトペンギンは確かに貴重なペンギン!数は少ないんですよー。
なんでフンボルトペンギンの生息地でもなんでもない日本で、いやむしろ生息地のチリから遠く離れた日本でこんなにも増えすぎているのでしょう?><
そこに隠された、日本の繁殖技術の高さ・・・!!!
フンボルトペンギンの現状と合わせてごらんください(^^)/
目次
フンボルトペンギンは日本で増えすぎている!!
フンボルトペンギンは日本では、繁殖を抑制しないといけないほどに増えているんです(汗)
日本では水族館に行くと当たり前のようにペンギンがいますが、これってとても珍しいことなんですよ!
日本ではイルカとかも人気ですが、意外にペンギン好きな人も同じくらい多い気がしますしね。ペンギン大国なんですね(゜゜)
日本には11種、2000羽くらいのペンギンがいると言われていますが、このうちフンボルトペンギンは何羽くらいいると思いますか??
なんと、1000羽もいるんです!!!約半分がフンボルトペンギン・・・驚きですよねっ。
しかもしかも、この1000羽は、世界にいるフンボルトペンギンのうちの実に1割にもなるんです・・・っ!!生息地でもないのに・・
どんだけいるんだ日本には(^∇^;)
なので、水族館でフンボルトペンギンが卵を産んでくれても、9割くらいを儀卵と取り替えたりして増えすぎないように処置を取っているんですって。
でも、仕方ないですよね・・・わたしが思うに、増えすぎれば飼育環境が悪くなるのは目に見えていますし;;
フンボルトペンギンの寿命は20年くらいだし、1割の卵をありがたく育てる感じで数を保てるんじゃないかな。
続きましては、なぜこの日本でフンボルトペンギンがたくさん繁殖することが出来たのか、その理由と日本の技術の高さをお話しします!!
どうして生息地でもない日本でフンボルトペンギンが増えすぎたの?
生息地から遠く離れた日本だけど、フンボルトペンギンにとってはすごく繁殖しやすい環境なんですよ!
増えすぎと言われるまでに増えることが出来たのは、日本の気候だけではなく、日本の職員さんの熱意や、技術の高さが大きく関わっています><
- フンボルトペンギンにとって日本の気候はぴったりだった!
- 日本の繁殖技術の高さはすごい!
この2点についてお話しますね!まずは日本の気候の話からどうぞ^^
フンボルトペンギンにとって日本の気候はぴったりだった!
日本の環境はフンボルトペンギンが繁殖するのに最適すぎて、結果増えすぎてしまったんです!
生息地でもないはずの日本がフンボルトペンギンには適していた・・・これは、もしフンボルトペンギンが日本で野性になったら大変なことになりそうな予感!?
そもそもフンボルトペンギンの生息地は、チリやペルーの海岸沿いです。あったかいところですね!
これが日本の気候とほとんど一緒なんですよ!
日本の水族館でのフンボルトペンギンさんは、のほほんと常温で暮らしていますし、むしろ寒いのが苦手なんですよね。日本はぴったりの温度です。
日本はこんなに離れているのに、気候がほぼ一致してるとはびっくりですよね!
日本の繁殖技術の高さはすごい!
日本の繁殖技術の高さって、驚くくらい高いんですよ!
鳥類が卵を産んでも、親が上手く育てられないこともあるんです。なので孵卵器(ふらんき)という機械を使ってヒナを孵らせて、人工的にヒナを育てるんですね!
「トキ」っていう珍しい鳥が中国から入ってきた時も、中国のアドバイザーは孵卵器の性能なんて全く信用していなかったようなんですが、日本の飼育員は「孵卵器の方が確実だ!」と自信をもって使って、見事にトキのヒナを誕生させたんですよね・・・!
中国のアドバイザーの方は感心したと思いますよ~!日本ってすごいんだなぁ・・って(^^*)
それに、日本はフンボルトペンギンのヒナが産まれた後の育て方のノウハウもありますしね!
たゆまぬ努力を重ねた日本の飼育員さんの皆さまのおかげで、フンボルトペンギンは繁殖に大きく成功したんですよね。
何度も何度も経験や失敗を重ねた話を聞くと泣けてきますよ(ノ_・、)
そうやって努力の甲斐もあって、日本ではフンボルトペンギンが増えすぎている嬉しい悲鳴のような状況ですが、そもそもの生息地での現状ってどうなんでしょう?
ちょっと連れていくのは難しくても、ノウハウを教えてあげればいいのでは??
そのところ見ていきましょう!
本来の生息地でのフンボルトペンギンの現状
生息地では数がすごく少ないフンボルトペンギン。世界的にも頑張って保護しようと取り組みがされています!
- フンボルトペンギンの希少性は、こんなに深刻なものだった
- 日本に出来ることはある?
この2点について、お話ししていきますね!
フンボルトペンギンの希少性は、こんなに深刻なものだった
本来フンボルトペンギンは絶滅危惧種です。日本で異例なほど増えすぎてるだけで、生息地での数は減っているんです!
日本の現状からしたら本当に信じられないことですよね;;
実際にフンボルトペンギンという種を守るために、レッドリストの「VU」というランクに指定されているし、ワシントン条約には付属書1に記載されています。
ワシントン条約は、国際間の動物の取引を規制するものですね。付属書1、2があって、1の方が規制が厳しいのですが・・・
なんと、ワシントン条約に載っているペンギンは「フンボルトペンギン」と「ケープペンギン」の2種類だけ!!
しかもケープペンギンは付属書2なので、一番規制が厳しいのはフンボルトペンギンになるんですよね><
ワシントン条約的には一番守られているペンギンということになりますから、フンボルトペンギンの希少さがひしひしと感じられます。。
日本に出来ることはある?
そこで、日本はただ「増えすぎてしまった」と嘆いているだけじゃないんですよ!
フンボルトペンギンの暮らすチリなどに日本のノウハウを伝えたり、高性能の孵卵器を送るなどの計画が進んでいます!!
日本の皆さまが頑張ってくれたノウハウを、生息地でそのまま役立ててもらうことが出来るなんて・・・!
日本の技術や知識で、絶滅に瀕した動物を守ることに近づくんですよ!これはものすごいことですね(*´O`*)
わたしが見に行った「海響館」という水族館では、フンボルトペンギンの保護区ということで生息地の国(チリ)からも認められていて、チリと協力して野性地でのフンボルトペンギン保護に取り組んでいるんですって!
日本で増えすぎたことは決して無駄ではなかった。
世界で協力して、少なくなってしまった生物を守っていけたらいいですね(^^*)
さて、フンボルトペンギンの数の現状は分かりましたが、こんなに日本で飼育されているフンボルトペンギンは、人に慣れやすい性格をしているのでしょうか??
ペンギン社会も大変(?)でしょうが、飼育員さんとも仲良くやっているのか気になりますね!
フンボルトペンギンって人に慣れるの?本当の性格は「警戒心強め」
フンボルトペンギンは日本でたくさん育てられていますが、本来は人と関わろうとしない警戒心の強い性格です!
南極のペンギンはあんまり人を警戒しないですが、チリなどで人と近い場所で暮らすフンボルトペンギンは、警戒心が強いんですね。
やっぱり人を見慣れると、動物は警戒するようになっちゃうのでしょうか。
けものフレンズ(アニメ)のフルルはおっとりマイペースな感じですが、本物のフンボルトペンギンは警戒心が強い・・・真逆?
※本当にフルルが警戒心ないのかは分かりませんが。あのアニメ敵いないし。
しかしそんな真逆な性格に惹かれたのか(?)、東武動物公園のグレープ君は面白いですね(笑)
フンボルトペンギンは巣を作る習性があるので、気に行った同じ場所にいることも多いんですが・・・グレープ君はフルルの看板を気に入ってしまったんですね(´ω`)
とはいえ、警戒心が強いとは言えど、慣れてしまえば甘えん坊なフンボルトペンギンもいる様子。
飼育員さんになつく可愛らしいフンボルトペンギンの映像があります♪
最後にだまって抱きかかえられてるフンボルトペンギンがものすっごく可愛いです(*^^*)
素敵な動画をありがとうございました!!
このくらいなついてくれれば、飼育員さんだけじゃなくてフンボルトペンギンの方も幸せなのではないでしょうか!?勝手なわたしの考えですが・・・
しかし、水族館では満足できなくて、ある水族館では脱走してしまったペンギンがいたんです!!
次はそんなたくましすぎるフンボルトペンギンのお話です。
増えすぎて脱走!?逃げた1羽のフンボルトペンギン
増えすぎたからではないと思いますが(笑)2012年3月3日に、東京都の葛西臨海水族園から1羽のフンボルトペンギンが脱走しました(・・;)
たしかに135羽が飼育されていたので増えすぎと言えば増えすぎなのかもしれませんが、このフンボルトペンギンの脱走した方法なんかは謎なんですって(汗)
わたしは実際に行ったことはないですが、写真など見るととても高い岩場があったり、策も厳重にあるようなので本当にどこをどう脱走したのか。。
水族館にいたらちゃんとエサも貰えるし健康管理してもらえるのに、やっぱり外で暮らしたかったんでしょうか??
ペンギン社会に疲れてしまったのか・・?
ペットは野生での生き方を知らないから、野生では生きていけないのかなーなんて思っていましたが、全然そんなこと無かったです!!
この逃げたフンボルトペンギン(のちに「さざなみ」という命名を受ける)は東京湾をたくましく生きていたんです・・・!!!
本当にフンボルトペンギンが野性に返ったら、日本で大繁殖してしまいそうな勢い!?
そうなっても不思議じゃありませんね~(・∇・;)
でも、東京の水質汚染のせいかさざなみは結膜炎になっていたそうなので、やはり日本で野性化するには健康面に心配がありますね。
ペンギンにとって水族館か自然か、どちらが良いのか考えさせられる脱走事件でした。
「フンボルトペンギンが日本で増えすぎ!!日本の凄すぎる繁殖技術に注目」まとめ
フンボルトペンギンは実は絶滅危惧種なのに、日本では増えすぎてしまっている・・・世界でバランスを取るのは難しいんですね;
しかし、日本の協力もあって、今後自然界でのフンボルトペンギンの数も増えていくのではないでしょうか?
わたしはそう期待しているし、そうなるんじゃないかと思っています。
文中ではトキの話もしましたが、トキがいなくなった時は日本が助けてもらったんですものね。
世界が繋がって、お互いに助け合える世の中になると良いですね^^
それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!!
しずくでした。