最近は将棋もスマホアプリなどで遊ぶ人が増えました。

知らない人とも気軽に将棋が出来て、いい時代になったものです。

しかし、アプリなどの将棋では反則手は打つことが出来ないようになっています。

もちろん自ら反則手を打つのは迷惑ですので、それでいいとは思います。

ただ、それに慣れきってしまうと実際に盤と駒を使う将棋をするとき、うっかり反則をしてしまうかもしれません。

実際私は久々に友人と将棋を打った時に反則をかましました(笑)

将棋のプロ棋士ですら反則負けすることがあるくらいですから、趣味で将棋を指す程度の場合、もっと反則に気を使ってもいいと思うんです。

将棋の反則をしないためには、まずは反則を知ることです。

今回はよく起こる将棋の反則や、その反則にまつわるエピソードなどを紹介していきます。





将棋の反則の大別

将棋の反則の具体例を見ていく前に、将棋の反則の大まかな分類を説明しておきましょう。

将棋の反則は大きく分けて

  • 基本ルールに反する場合
  • 禁じ手を打った場合
  • 連続王手の千日手を打った場合

の3つがあります。

一つ一つ見ていきましょう。

基本ルールに反する場合

将棋の基本的なルールを違反したら当然反則です。

例えば本来移動できない位置に駒を移動させたり、初めから成った状態で持ち駒を打ったりする行為がそうです。

待った(一度指した手を変えること)も基本的には反則負けとなりますが、遊びで将棋を指す分には寛容な場合もあります。

禁じ手を打った場合

駒の動かし方などの将棋の基本ルールしか知らない初心者は、禁じ手のことは当然知らないでしょう。

将棋には禁じ手と呼ばれる手があり、それを指してしまうと反則となります。

ニ歩、打ち歩詰め、駒を動けない状態にする手、自分の玉に王手をかける手の4つです。

打ち歩詰めは、持ち駒の歩を打って相手の玉を詰ませる手です。

最後の一手でなければ打ち歩で王手をかけても問題ありません。

駒を動けない状態にするというのは、例えば一番奥に成っていない歩を打つと、その歩はもう動けませんよね。

そういった手は禁じ手とされています。

ニ歩自分の玉に王手をかける手は後で詳しく解説します。

連続王手の千日手

将棋での千日手とは、駒の位置や持ち駒などが全く同じ状態が1局の内で4回現れることです。

将棋の対局では、本来千日手になるとその勝負はなかったことになります。

ですが、千日手の手順がすべて一方の王手であった場合、王手を仕掛けている側の負けとなります。

将棋では千日手自体は頻繁とまではいかないまでも、たまに目にすることがあります。

ですが連続王手の千日手はさすがにほとんど目にしません。

将棋の反則をざっくりと分けるとこんなところです。

では、プロの対局で実際に起きた例も交えていくつか見ていきましょう。

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一番頻繁に起こる反則「ニ歩」

将棋のプロ・アマ問わず、反則で一番多いのが禁じ手の一つであるニ歩です。

将棋のプロ棋士の反則の内、半数近くはこのニ歩です。

ニ歩とは、成っていない歩を縦列に二つ置くことです。

底歩(自分から見て一番手前の横列に歩を置く将棋の手筋の一つ)を打とうとするときにニ歩になってしまうことが多いらしいです

まあ将棋盤の端のほうに注目していたら、視野が狭くなって見落としてしまうのは無理もないかもしれません。

しかし、1982年に珍しいニ歩をした将棋の対局があります。

山口千嶺対関根茂の対局で、山口氏は自分の歩の頭に歩を打つという手を放ちました。

歩が縦に二つ並ぶという将棋では異様な光景、誰がどう見てもニ歩です。

歩を二つ並べると確かに玉の守りは固くなりますが、玉の前に将棋のルールを守ってください(笑)

ちなみにこの時山口氏は歩と桂馬を持ち間違えたそうです。

さすがにプロの将棋棋士がこのような手を素で指すことはまずないでしょう。

将棋の禁じ手の一つであるニ歩を紹介したところで、もう一つ禁じ手の紹介をしましょう。





自軍の謀反?「自分の玉に王手」

自分の玉に王手をかける、とはどういうことでしょう。

将棋は自分の駒を取ることはできないので、自分の玉に王手なんてかけられないように思えますよね。

1991年の植山悦行対北村昌男の対局を例に説明しましょう。

植山氏の玉は北村氏の角の筋にいました。

玉と角の間に植山氏の歩があったので王手にはならずにいましたが、植山氏は歩を前進させてしまいました。

角と玉の間の歩がいなくなったことで、角が玉を取れる状態で北村氏の手番。

当然角で玉を取って終わりです。

このように、自ら玉を取れる状態にする駒の移動は将棋では禁じ手です。

将棋初心者の方は角の筋を見落としてしまいがちなので、始めたての頃はたまにやってしまいます。

将棋は戦争を模したゲームですが、自分の玉に王手をかける手を戦争に例えるならどうなるのでしょう。

自軍の大将を身を挺して庇っていると見せかけて、敵に大将の首を差し出しているようなものでしょうか。

ひどい裏切りですね(笑)

一応植山氏のフォローをしておくと、この対局は早指し将棋という考慮時間の少ないルールで行われたものですので、焦りが原因のミスだと思います。

次に基本ルールに反する場合の反則の具体例を見てみましょう。

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ワープ?「移動できない場所に移動」

本来移動できない場所に駒を移動させるのは反則です。

将棋の駒の中でも動きが大きく、かつどこに移動できるのかパッと分かりにくい角、あるいは馬(成った角)で起きることが多いです。

自分の角はどこに利いているか、相手の角はどこに利いているかというのは私も意識していないとよく見落とします。

将棋初心者の時は相手の角の動きを考えず、適当に動かした飛車が角に取られるといったことがよくありました。

角の動けるところを一マスズレて考えてしまっていた、というのも納得できなくはないです。

ですが、淡路仁成対石田和雄の対局で、淡路氏は5七の角を1一に移動させました。

分かりづらいかもしれませんが、二マスズレた動きをしています。

さすがにここまでずれた動きをするのは将棋初心者でも少ないのではないでしょうか。

実際は1一に移動できる位置にもう一枚角がいて、そっちを動かすつもりで別の角を動かしてしまったようです。

余談ですが、この淡路氏は将棋のプロ棋士の中でもかなり反則の回数が多く、全棋士の中で最も多い反則回数を記録しています

一部では永世反則王という不名誉極まりない称号まで与えられているようです(笑)

ちなみに反則回数は7回、内訳はニ歩が4回、二手指しが2回、今回紹介した駒の動きを間違えるのが1回だそうです。

永世反則王も2回してしまった二手指しというのはどんな反則でしょうか。





開始直後に決着?「二手指し」

二手指しは将棋の反則の内、”基本ルールに反する場合”に該当するものです。

相手が指す前に続けてもう一度指してしまうことです。

RPGなどをする方には二回行動というと分かりやすいでしょうか。

将棋のプロ棋士はかなり先の手まで読みますので、相手が指す前に自分が指す手を決めてしまえるのでしょう。

また、将棋のプロは一手にかける時間が長いため、集中しすぎてどっちの番か分からなくなってしまう、ということもあるかもしれません。

私見では二手指しに限って言えば、遊びや趣味で将棋をやっている人よりもプロのほうが多いのではないでしょうか

プロ棋士にはインパクトのある二手指しの記録があります。

1995年の瀬戸博晴対安恵照剛の対局、先手は安恵氏でした

対局が始まり、最初の一手をなぜか瀬戸氏が指しました

瀬戸氏は二手指し(0手目と1手目を連続で指した)として反則負け。

相手が1手も指さずに対局終了という史上最速の将棋です(笑)

1手目から反則と言われるとやる気あるのかなんて思ってしまいますが、やる気があり過ぎたゆえの反則だったのでしょう。

読み手は「以上、0手を持ちまして安恵七段の勝ちでございます」とか言ったのでしょうか。

将棋 反則 プロ

将棋の反則はプロもやっちゃう?よく見る反則をエピソード付きで解説のまとめ

今回の記事はお役に立っていただけましたでしょうか。

将棋の反則はプロ棋士でも年に4回前後起きるようです

これが多いとみるか少ないとみるかは個々人の判断にお任せします。

とにかく、プロでも反則負けというのは起きるものです。

時には考えられないような反則をするときもあります。

なので素人がやってもたまに反則が出てしまうのは仕方がないかもしれません

しかし、やっぱり反則したくはないので、将棋を打つ時は落ち着いて、ルールを守って遊びましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。