最近は禁煙の場所が増え、同時にタバコを吸わない人も増えています。
非喫煙者の方は「タバコってどんな味がするの?」「タバコなんてみんな同じ味でしょ?」なんて思うかもしれません。
まあタバコの味は吸ってみなければ分かりませんよね。
喫煙者でも自分が吸ったことのないタバコの味は分かるはずがないです。
タバコは銘柄どころか吸い方を変えるだけで味も変わります。
タバコの味はどう違うのか?
タバコの味が違うのはなぜか?
そんなタバコの味の違いを、タバコ屋の孫である私が解説します。
目次
タバコってどんな味?
タバコって美味しいの?というのは非喫煙者ならだれでも思ったことがあるのではないでしょうか。
タバコを吸わない方はタバコがどんな味がするのか想像できないですよね。
基本的にはタバコの味は甘いもので、辛いと感じる場合には喫煙の仕方に問題があります。
タバコの吸い方に関しては後述します。
もっとも銘柄などによって甘みは異なりますし、苦みも少なからず感じます。
一言で言えば甘いのですが、詳しく説明しろと言われてもタバコ味というほかないように思えます。
例えば普段から食べ慣れている卵でも、味を説明しろと言われても何とも説明しにくいですよね。
卵は卵味、タバコはタバコ味です。
そもそも初めてタバコを吸った時は今ほど美味しいとは感じられず、ただ咳き込むだけで美味しくないと感じました。
タバコの経験がない方でも、お酒を初めて飲んだ時ってアルコールの匂いと味で美味しくないとだけ感じて、お酒自体の味がよく分からなかったのではないでしょうか。
タバコも慣れるまでは味がよく分かりません。
慣れてからはタバコの甘みや銘柄ごとの違いなども分かるようになってきました。
次は銘柄によってどんな風に味が違うのか、いくつか例を出してみましょう。
タバコの味の銘柄による違い
タバコの味は銘柄によってかなり違います。
いくつか例を挙げてみると、いい意味で普通の味、特徴がないのが特徴と言われているのがメビウスです。
メビウスはほのかな甘さと苦さのある味です。
これが恋の味と言われれば納得するくらいの絶妙な甘味と苦味です(笑)
タバコの銘柄で一番人気のセブンスターはメビウスと比較すると味が濃いという印象があります。
セブンスターは甘めな部類で、他のタバコに慣れていると甘ったるいと感じるくらいかもしれません。
銘柄による味の違いは甘みが強いか弱いかという部分が大きいです。
タバコ本来の味は甘いので当然といえば当然ですね。
甘いタバコといえばキャスター。
バニラのような甘い味や香りが人気で、タバコというよりもお菓子のような感覚です。
タバコは甘いと言っても、さすがにバニラのような味はしません。
キャスターなどのタバコは葉っぱの味だけでなく香料なども使って甘さを出しています。
逆に香料などをほとんど使わないタバコもあります。
私が普段から吸っているアメリカンスピリットは香料などが使われておらず、タバコ本来の素朴な甘みが楽しめます。
タバコの主な味の違いは甘さで、そこに加えて苦みや濃厚さ、香料などによる香りなどが入ってきます。
では、銘柄ごとの味の違いはどうして生まれるのでしょうか。
タバコの味の違いが生まれる理由は?
タバコの味を決める要素は大きく分けて
- タバコの葉
- 香料
- フィルター
の3つです。
それぞれ見ていってみましょう。
タバコの葉の違い
タバコの葉によって味は変わります。
まずバージニア葉やオリエント葉といったタバコの葉の種類があり、同じ種類の葉の中でも製造過程での葉の刻み方や乾燥のさせ方などで種類が分かれます。
そういった色々な種類の葉のなかから各銘柄ごとの味になるようにブレンドします。
例えば私の吸っているアメリカンスピリットぺリックは、バージニア葉が90%、ペリック10%がブレンドされています。
ペリックとはタバコの葉の漬物のことで、アメスピだけが本物のペリックを使っているらしいです。
つまり銘柄ごとの味の違いはタバコの葉のブレンドの仕方の違い、ということですね。
味だけでなくニコチンやタールの量も葉によって変わります。
香料の違い
葉をブレンドするとき、香料を混ぜることでさらに味が変わります。
香料を多く使いバニラ味などの吸いやすい味にするタバコもあれば、香料を最小限にしてタバコ本来の味を楽しむものもあります。
香料というとメンソール系のス―スーするタバコのイメージが強いのですが、それ以外のタバコでも香料によって味を変えたり、葉っぱのクセを抑えて吸いやすくしているようです。
私の吸っているタバコは無添加を謳っていて、香料等は入っていないタバコ本来の味を楽しむタイプです。
香料が入っているのが好きか、タバコの味がするほうが好きか、というのは個人の好み次第です。
せっかくタバコを吸うならタバコ本来の味を楽しんだほうが得な気がするので私は香料を使っていないものを吸っています。
フィルターの違い
フィルターにも違いがあり、それによってタバコの味が変わります。
日本で多く使われているのはチャコール(活性炭)フィルターで、炭がタバコの雑味や匂いを緩和し、味がまろやかになります。
プレーンフィルターを使っているタバコもありますが、チャコールフィルターを使っているものと比べるとクセがあり、初心者向けではないです。
プレーンフィルターのほうがコストがかからないので、わかばなどの安いタバコはプレーンフィルターが使われています。
メビウスにはメビウスの葉がありメビウスの味はメビウス用の葉の味、ということではなく葉と香料のブレンド、フィルターの種類によってタバコそれぞれの味が決まっているということですね。
このように銘柄ごとのブレンドの違いなどで味が変わりますが、実は同じ銘柄でも吸い方で味が変わるんです。
タバコの吸い方による味の違い
喫煙者の方ならタバコを吸っているとき、やけに辛く感じることがあるのが分かると思います。
私も吸い始めたころはタバコは辛いものだと思っていました。
ですがタバコは本来甘いものですし、せっかくタバコを吸うなら美味しく味わいたいですよね。
タバコが辛く感じる理由は燃焼温度が高いからです。
というのも、タバコの美味しい成分は熱に弱く、燃焼温度が高いと甘みや香りが楽しめず、辛味や渋味しか感じません。
タバコを美味しく吸うポイントは、弱く、ゆっくりとです。
ストローで飲み物を飲むときのように強く吸うと燃焼温度が高くなり、甘みを感じません。
鼻で呼吸をしながら優しくゆっくりと吸うと、甘い味と香りを堪能することが出来ます。
コーヒーを飲みながらゆったりと吸うタバコは格別です。
また、タバコを強く吸っている目安として、タバコを強く吸ったり吸うのが早かったりすると先端が尖ってきます。
私も時間がない時にタバコを吸っているとたまに鉛筆のごとく先端が尖ります。
そんなに時間がないなら吸わなければいいんですけどね(笑)
また、吸う時だけでなく、タバコの火をつける道具でも味が変わります。
ライターでつけるとオイル風味に、マッチでつけるとリンの風味が感じられます。
特に一口目は火をつける道具の影響が大きいです。
個人的にはマッチで火をつけるのが一番美味しいです。
見た目も何となくマッチのほうがかっこいいイメージがあるんですが、私だけでしょうか?
さて、ここまでタバコの味や吸い方を解説しましたが、最近では電子タバコも注目されていますよね。
そちらの味はどうなのでしょう。
電子タバコの味
電子タバコの仕組みは専用のカートリッジにリキッドと呼ばれる液体を入れ、それを気化させた水蒸気を吸うというものです。
リキッドによっていろいろな味を楽しむことが出来ます。
電子タバコで定番なのはフルーツ味。
普通のタバコでもブルーベリーの味などがありますが、普通のタバコだと本来のタバコの味にブルーベリーの味を足した味わいになります。
電子タバコは火を使わないのでタバコ感はなく、純粋にリキッドの味を楽しむことが出来ます。
フルーツの種類も多く、ストロベリーやパイナップル、ピーチやチェリーにスイカ味なんてものまであるらしいです。
タバコとは思えないラインナップですね(笑)
フルーツ以外にもミントやレッドブル、コーヒーやコーラなど多くの味があります。
色々あり過ぎてかえってタバコを吸っているという気分になれないような気もしますが、タバコ味のリキッドもあるので心配ご無用。
さすがに普通のタバコと全く同じ味にはなりませんが、似た味ではあるそうです。
タバコ味の商品なんてほかに見たことがありませんよね。
タバコ味のガムとかあったら私はつい買ってしまう気がします。
実際に電子タバコを使っている人からは概ね好評なようですので、興味があれば使ってみてもいいかもしれません。
タバコほど健康にも害はないですしね。
タバコの味ってどう違うの?銘柄だけでなく吸い方でも味が変わりますのまとめ
今回の記事はお役に立っていただけましたでしょうか。
タバコの味は基本的には甘い、というのは非喫煙者からすると意外だったかもしれません。
甘さにも種類があり、香料の甘さかタバコ本来の甘さか、といった違いがあります。
その甘さの中にも濃いものや薄いものなど、タバコの味は実はかなり違うんです。
甘さを感じないという方はタバコの吸い方を見直してみるともっとタバコを楽しめます。
自分に合ったタバコの銘柄を、一番美味しい方法で吸えばタバコの魅力を再確認できますよ。
吸ったことはないけれどこれから吸ってみようという方は、甘めのタバコだと吸いやすいかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
たばこを売っている非喫煙者なもんだから参考になりました。
病みつきになったら困るからやろうとは思わないけど
最初から電子タバコっていう人はいるんでしょうかね?
これは単に僕の疑問なだけですが。
よく整理されていて読みやすいですね。
ありがとう
ユカイさん、コメントありがとうございます!
タバコを売っている専門の方に読んでいただけて恐縮です。
最初から電子タバコ…そうですね、確かにもともと吸ってた人が電子タバコにいく方が聞くかもしれませんね。
かっこつけたいだけの人が挑戦するのには、敷居が低い…かも??
こちらも想像ですが…。